堤防で釣りを始めた頃は、服装を釣り専用で考えていなかった。
動けて、汚れても困らない。それで釣りはできた。
その基準が崩れたのは、季節が変わってからだった。
夏は、服が動きやすいだけでは足りない。日が上がれば頭と首へ日差しが残り、長くいれば飲み物も減る。肌を覆っていても、足首に残った隙間は虫に刺された。
冬は逆に、暖かい上着を着ただけでは終わらない。風を受けると、手先、首元、足元から冷えが残る。
こうして、最初にあった「動けて汚れてもいい服」という基準へ、日差し、暑さ、虫、風、寒さが後から加わった。今の服装と持ち物は、その不足が出るたびに変わってきた結果になっている。
堤防なら、最初は動きやすく汚れてもいい服で始められた

堤防釣りを始めた段階では、釣り専用ウェアであることは自分の中で大きな条件ではなかった。
しゃがむ。立つ。歩く。荷物を持つ。仕掛けを触る。
この動きができて、魚やエサ、海水、コマセが付いても洗える服なら使えた。
自分はアウトドア系の服も使っていて、普段着に近い服でも汚れて困らなければ使ってきた。
釣りを続けるうちに、釣りブランドかどうかより、動けるか、汚れても洗えるかを見るようになった。
足元も、乾いた平坦な堤防ならスニーカーで足りる場面はあった。
ただ、濡れた岩や磯へ入ると条件は変わる。そこは堤防と同じ靴では考えなくなった。
普通の服で始められた一方、季節が変わると、このままでは足りない部分が出てきた。
夏は、まず頭へ日差しを受け続けるのがきつくなった

夏でも朝まずめのうちは、まだ動ける。
ところが日が上がると、頭、顔、首まわりへ直射日光を受け続ける。
そこで帽子は、必要になったら出すものではなく、最初から被っていく装備へ変わった。
最初は頭を覆えれば足りる感覚だったが、首の後ろまで日差しが残った。
今は首ガード付きで、風でも外れにくいサファリハット系を使っている。
帽子で頭と首への日差しは減らせる。ただ、夏の問題は頭だけでは終わらなかった。
日が上がると、日焼けより先に釣りを続けること自体がきつくなった

夏の堤防では、最初は日焼けを気にしていた。
ただ、長く釣ってみると、その前に暑さで釣りを続けること自体がきつくなった。
日焼け止めだけでは足りず、帽子や薄手の長袖で直射日光を受け続けない形へ変わった。
それでも、日陰がない、風が弱い、車へすぐ戻れない条件では、服や装備を足しても暑さそのものは消えない。
そこから真夏は、何を着れば耐えられるかだけではなく、その時間と場所で釣りを続けて帰れるかを見るようになった。
朝だけ釣る。日が高くなる前に切り上げる。暑さが強くなったら粘らない。
夏は装備を増やすだけではなく、釣る時間そのものを変えるようになった。
暑さが続くと、飲み物も釣っている時間だけでは足りなくなった

夏の飲み物も、最初は釣っている時間だけで考えていた。
実際には、釣り場まで歩く。仕掛けを作る。片付ける。車へ戻る。
2時間釣る日でも、外にいる時間はそれより長くなる。
さらに、同じ時間でも日陰があるか、風があるか、車へすぐ戻れるかで飲み物の減り方は変わった。
そこで今は、自分の目安として1時間あたり500ml前後を下限に、2時間なら1〜1.5L前後、半日なら3L前後に車の予備を足す形で、持っていく量を決めている。
汗を多くかく日は、水だけでなくスポーツドリンクも足す。
車で行く日は、釣り場へ持つ分とは別に、戻った後の冷たい飲み物も残している。
手元の飲み物が足りなくなりそうなら、魚が釣れていなくても粘らない。実際、ここを見誤って熱中症に近い状態になったことも二度ある。
夏の飲み物は、釣っている時間だけではなく、片付けて帰るまで残る量で考えるようになった。
肌を覆っていても、夏の海釣り施設で足首だけ刺された

夏はラッシュガードや手袋を使い、虫除けも朝に使っていた。
それでも、堤防の海釣り施設で足首まわりを集中的に刺された。
残っていたのは、ラッシュガードパンツとマリンシューズの間の、くるぶし付近の小さな隙間だった。
実際に刺した虫や、どの条件が影響したのかまでは分からない。
ただ、この経験から「肌を広く覆ったから終わり」ではなくなった。
今は服と靴、袖と手袋のような境目まで見る。虫除けも朝一回で終わらせず、釣りの途中の状態を見るようになった。
港か海釣り施設かだけで、虫対策の有無を決めなくなった。
冬になると、今度は暖かい上着だけでは足りなくなった

冬になると、今度は冷えを防ぐ装備が足りなくなった。
最初は暖かい上着を着れば足りる感覚だった。
ただ、堤防で風を受け続けると、上着より先に手先、首元、足元がきつくなった。
そこから、防風できる外側で風を止め、中に保温するインナーを着る形へ変わった。
さらに手袋、ネックウォーマー、厚手の靴下まで防寒が広がった。
手袋は暖かければいいわけではなく、ラインを結ぶ、スナップを開けるといった細かい作業ができる厚さも見るようになった。
サビキでは別の条件も増えた。
コマセで服が汚れるため、暖かいかだけでなく、汚れても洗いやすい防寒着を使うようになった。
雨や強い風の日は、さらに装備を足して耐えるより、海へ行かないこともある。
季節対策は、釣り専用ウェアを増やすことではなかった
最初は、動きやすく汚れてもいい服で始められた。
そこから季節が変わるたびに、日差し、暑さ、虫、風、寒さで足りない部分が出てきた。
そのたびに帽子や飲み物、防寒装備を足し、場合によっては釣る時間や釣行そのものも変えるようになった。
自分の場合、季節対策は最初から全部そろえたものではない。
今は「釣り専用の服か」ではなく、その日の場所と季節で何が足りなくなるかを見ている。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
