ルアーやメタルジグのフックは、スプリットリングプライヤーを使えば自分で交換できる。
基本は、フックをつないでいる金属リングを少し開き、古いフックを外して新しいフックを取り付けるだけだ。ミノーなどのトリプルフックも、メタルジグのリアフックも、スプリットリングで接続されていれば作業方法は同じになる。
一方、メタルジグのフロント側に使われるアシストフックは、組糸やソリッドリングを使う構造があり、接続方法が異なる場合がある。
フックが錆びた、針先が曲がった、別の種類へ変更したい。そんなときの交換方法を、フックの種類ごとに整理する。
ルアーのフック交換に必要な道具
スプリットリングプライヤー

フック交換で使うのが、スプリットリングプライヤーだ。
スプリットリングとは、金属線が二重に巻かれた接続用のリングのこと。ルアー本体のアイ(接続部分の輪)とフックをつないでいる。
専用プライヤーの先端には小さな突起があり、リングの切れ目に差し込むことで、二重に重なった金属線の間を開けられる。
普通のプライヤーでもリングをつかむことはできるが、切れ目を開く作業には専用の先端形状がある方が扱いやすい。
小型ルアーと大型メタルジグでは使うリングの大きさが違うため、プライヤーも対応サイズに合ったものを選ぶ。
海用ルアーのフック交換で実際に使っているスプリットリングオープナーはこちら👇

交換用フックとスプリットリング

交換用フックは、元のフックと同じ種類・サイズを基準にすると選びやすい。
同じサイズ表記でも製品によって軸の太さや重量は異なるが、元のフックを手元に残しておけば大きさを比較できる。
スプリットリングも、錆や変形があれば交換するため、予備があると作業しやすい。
トリプルフックには針先が3本ある。作業中に別の針先が手に刺さらないよう、交換しないフックはカバーなどで保護しておくと扱いやすい。
トリプルフックの交換方法|基本の5手順

トリプルフックは、針先が3本あるフックのこと。ミノーやバイブレーション、メタルジグのリア側などに使われる。
スプリットリングで接続されている場合は、次の5手順で交換できる。
1. 古いフックとリングの状態を確認する
最初に、交換するフックの大きさと接続状態を確認する。
元の状態を写真に撮っておくと、新しいフックを取り付ける際に比較しやすい。
フックだけが錆びているのか、スプリットリングも傷んでいるのかも、この段階で見ておく。
2. プライヤーでスプリットリングを開く
プライヤーの先端にある突起を、スプリットリングの切れ目に差し込む。
ハンドルを握ると、リングの二重になった金属線が少し開く。この隙間にフックのアイを通せるようになる。
リング全体を大きく広げる必要はない。フックのアイが通る程度に開けば十分だ。
無理に広げるとリングが変形し、元の形へ戻らなくなることがある。
3. 古いフックをリングに沿って外す
開いた隙間へ古いフックのアイを移動させ、リングの巻きに沿って少しずつ回す。
キーホルダーの二重リングから鍵を外す動きと同じだ。
フックを横方向へ強引に引き抜くのではなく、リングの端から金属線に沿って移動させていく。
アイがリングから完全に抜ければ、古いフックを取り外せる。スプリットリング自体が傷んでいなければ、ルアー本体に残したまま作業できる。
4. 新しいフックを取り付ける
新しいフックのアイをスプリットリングの切れ目へ通し、取り外したときと逆の要領で回しながら取り付ける。
フックを通していくと、アイがリングの二重になった部分へ移動し、最後にリングへ完全に収まる。
途中で引っ掛かる場合は、無理に押し込まず、リングの開き具合やフックアイの位置を確認する。
フックアイの線径がリングに対して太すぎると、正常に取り付けられない場合もある。
5. リングの閉じ具合とフックの動きを確認する
取り付けが終わったら、フックのアイがスプリットリングに正しく収まっているか確認する。
リングの切れ目が開いたままになっていないか、フックが無理なく動くかも見る。
交換したフックがルアー本体へ引っ掛かったり、前後のフック同士が絡んだりしなければ、基本的な交換作業は完了だ。
トリプルフックからシングルフックへの交換方法

トリプルフックからシングルフックへ変更する場合も、スプリットリングを使った取り外しと取り付けの基本操作は同じだ。
ただし、針先が3本から1本に変わるため、フックの向きや重量バランスも変わる。
シングルフックの向きはメーカー出荷時の状態を参考にする
シングルフックは針先が一方向にあるため、取り付ける向きによって針先の位置が変わる。
一番参考にしやすいのは、メーカーが元から取り付けているフックの向きだ。最初からシングルフックが付いているルアーなら、その状態を基準にして交換すると分かりやすい。
トリプルフックから変更する場合は、メーカーが推奨するシングルフックの取り付け例や、同じような構造の純正シングルフック仕様を参考にする方法もある。
ただ、針先を上向きにするか下向きにするかは、釣り人によっても考え方が違う。どちらか一方が絶対の正解というわけではないと僕は考えている。
フックのアイが縦向きか横向きか、スプリットリングをどう接続するかでも取り付け後の向きが変わる。元の状態を参考にしながら、ルアー本体への干渉や動きも見て判断している。
ルアーの泳ぎや浮き姿勢が変わる場合がある
トリプルフックとシングルフックでは、形状だけでなく重量も異なる。
特にミノーやシンキングペンシルなどは、フックの重量によって浮き姿勢や沈下速度、泳ぎが変化する場合がある。
例えば、元のトリプルフックより軽いシングルフックへ変更すると、ルアー全体が軽くなり、設計時とは異なる動きになることがある。
反対に、太軸で重いシングルフックへ変更すれば、沈み方が変わる場合もある。
シングルフック化するときは、メーカーの推奨サイズや重量があれば参考にし、交換後に実際の泳ぎを確認する。
メタルジグのアシストフックを交換する方法

メタルジグのフロント側には、組糸でフックをつないだアシストフックが使われることがある。
アシストフックは、トリプルフックのように針のアイを直接スプリットリングへ通すものばかりではない。
交換するときは、アシストフックの接続部分にソリッドリングが付いているかどうかを確認する。
ソリッドリング付きアシストフックの場合

ソリッドリングは、切れ目のない金属リングのこと。アシストラインが固定されている接続部分になる。
メタルジグのアイとソリッドリングをスプリットリングでつないでいる構成なら、交換方法は次のとおりだ。
- メタルジグの先端にあるスプリットリングを確認する
- プライヤーでスプリットリングを開く
- 古いアシストフックのソリッドリングを外す
- 新しいアシストフックのソリッドリングを通す
- リングの閉じ具合とフックの向きを確認する
ソリッドリングは切れ目がないため、開いて交換するものではない。開閉するのはスプリットリング側だ。
なお、ソリッドリングがリーダーの結束先を兼ねている仕掛けでは、フックの交換に伴ってリーダーを結び直す場合もある。
ソリッドリングとスプリットリングがどこで接続されているかを確認すると、外す場所が分かる。
ソリッドリングのないアシストフックの場合
アシストフックには、ソリッドリングが付属せず、アシストラインの先端が輪になっている製品もある。
このタイプは、アシストラインの輪をソリッドリングへ取り付けてから、ジグへ接続する構成がある。
例えば、アシストラインの輪をソリッドリングへ通し、その輪へフック側をくぐらせて締め込む方法だ。
輪の大きさやフックの本数、ラインの素材によって接続方法は変わる。製品によっては指定された取り付け方がある。
ソリッドリングへ接続できたら、そのリングをスプリットリング経由でメタルジグへ取り付ける。
アシストラインの輪をスプリットリングへ直接掛けると、リングの切れ目や端部が組糸へ接触する場合がある。直接接続を想定していない製品では、ソリッドリングを介する構成を使う。
市販の完成品を交換するだけなら、アシストラインとフックを結び直したり、セキ糸を巻き直したりする必要はない。
メタルジグのフロント・リアのフック構成と付ける位置はこちら👇

フック交換でよくある失敗と確認ポイント
スプリットリングが開いたままになっている
交換作業でリングを大きく開きすぎると、二重に巻かれた金属線の間に隙間が残る場合がある。
開いたままのリングは、本来の接続状態ではない。フックのアイが切れ目に入り込む原因にもなる。
リングが元の形に戻らない場合は、新しいスプリットリングへ交換する。
フックがルアー本体や別のフックに干渉する
交換したフックが元のものより大きいと、針先がルアー本体に引っ掛かったり、前後のフックが絡みやすくなったりする。
メタルジグのアシストフックでは、針自体の大きさだけでなく、アシストラインの長さも関係する。
交換後はルアーを動かし、フックが本体を抱き込まないか、ほかのフックと干渉しないかを確認する。
プライヤーのサイズがリングに合わない
小型のスプリットリングに大きなプライヤーを使うと、先端の突起が入りにくかったり、リングを開きすぎたりすることがある。
反対に、大きく硬いリングへ細いプライヤーを使うと、十分に開けず、工具の先端に負担がかかる場合もある。
小型ルアーと大型メタルジグの両方を扱うなら、対応するリングサイズの範囲が広いプライヤーや、サイズ別の工具があると作業しやすい。
個人的によく使う20-60gあたりのジグではこのプライヤーが使いやすくて気に入っている。
フック交換では、リングを開く操作そのものよりも、交換後に正しく接続されていることが重要だ。フックの種類を変更した場合は、取り付け状態に加えてルアーの動きも確認しておきたい。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
