堤防で釣れた魚は、タモなしでも抜き上げられる。サビキで釣れる小型のアジやイワシは、基本的にそのまま抜き上げて取り込む。
ショゴなどの小型青物やタチウオも、竿とラインに余裕があれば抜き上げられる。ただし、何cmまで抜き上げられるかは、魚の全長だけでは決まらない。
実際には、魚を水面まで寄せた時の重さと竿の曲がり方が大きな判断材料になる。抜けそうならそのまま取り込み、無理だと感じたらタモを使う。
タモなしで抜き上げられる魚と難しい魚
小型の魚、アジやイワシはそのまま抜き上げる
堤防のサビキ釣りで釣れる小型のアジやイワシは、タモを使わずそのまま抜き上げるのが一般的だ。
数十g程度の小魚なら、通常のサビキ竿と仕掛けで十分に持ち上げられる。
ただし、アジも大きくなれば重くなる。特にアジは口切れしやすく、重量のある個体では竿やラインが耐えられても、針が外れてしまうことがある。
タチウオは全長が長くても抜き上げられる魚
魚の全長だけで抜き上げを判断できない例がタチウオだ。
タチウオは全長が長くても細身の魚で、堤防では抜き上げによって取り込むことも多い。体が長いため、タモに収めにくいという事情もある。
もちろん、大型になれば重量も増える。細長いから必ず抜き上げられるわけではなく、使用する竿やラインの強さは関係する。
反対に、全長が短くても体高があり、ずっしり重い魚もいる。
魚の長さより、実際の重量と使用しているタックルの組み合わせが重要になる。
ショゴなどの小型青物なら抜き上げることもある
青物だから必ずタモが必要というわけでもない。
僕の場合、シーバスロッドのMクラスでショゴを釣った時は、そのまま抜き上げて取り込むこともある。
ショゴはカンパチの若魚で、サイズによって重量が大きく変わる。小型で軽い個体なら、シーバスロッドでも持ち上げられることがある。
ただし、同じショゴでも成長すれば重くなるし、使用するラインや竿によっても条件は違う。魚種だけで抜き上げの可否を決めることはできない。
抜き上げられるかは竿とラインの強さで変わる
ライトゲームロッドと強いルアーロッドの違い
アジング用の細く軽いロッドと、青物を狙うショアジギングロッドでは、魚を持ち上げられる条件が違う。
アジングロッドは軽い仕掛けや小さなアタリを扱いやすい反面、重量のある魚を空中へ持ち上げる用途には向いていないモデルが多い。
一方、ショアジギングロッドなどの強い竿は、比較的重量のある魚にも対応しやすい。
ただし、竿が強ければ何でも抜き上げられるわけではない。持ち上げる時の角度によっては穂先に負荷が集中し、強い竿でも折れることがある。
ラインと結束部分が先に限界になることもある
竿が魚の重さに耐えられても、ラインや結束部分が先に切れる場合がある。
特に細いPEラインやエステルラインを使うライトゲームでは、魚を空中へ持ち上げる時の負荷が問題になることがある。
また、ラインに表示されている強度と、実際に結び目を作った状態の強度は同じではない。
リーダーとの結束、スナップの結び目、ラインの傷などによって、仕掛け全体で耐えられる重さは変わる。
太いPEラインを使っていても、先端のリーダーや結束が弱ければ、そこが抜き上げ時の限界になる。
ルアーの対応重量は魚の吊り上げ可能重量ではない
ルアーロッドには、対応ルアー重量が記載されている。
例えば「MAX 40g」と書かれていても、40gまでの魚しか持ち上げられないという意味ではない。
反対に、40gのルアーを投げられるからといって、1kgや2kgの魚を抜き上げられるという意味でもない。
対応ルアー重量は、主にキャストやルアー操作に適した重量を示している。魚を空中へ吊り上げられる重量とは別の話だ。
水面まで寄せた時の竿の感触で判断する
実際の釣りでは、魚が掛かった時点で抜き上げられるかを決める必要はない。
魚を水面まで寄せると、その重さによって竿がどれくらい曲がるか、どの程度の負荷が掛かっているかが分かってくる。
僕もこの時の竿の感触で抜き上げるかどうかを判断している。
竿に余裕があり、そのまま持ち上げられそうなら抜き上げる。反対に、魚が重く、竿への負荷が大きいと感じたらタモへ切り替える。
「これは抜けない」と感じた時は、無理に抜き上げずタモを使う。
竿を立てすぎると穂先に負荷が集中する
抜き上げる時に気を付けたいのが竿の角度だ。
魚を持ち上げようとして竿を大きく立てると、穂先付近だけが強く曲がることがある。
特に、竿先とラインの角度が鋭くなるような持ち上げ方は、穂先の破損につながりやすい。
魚を抜き上げる場合は、穂先だけを曲げて吊るすのではなく、竿全体で負荷を受けられる角度を保つ。
空中で暴れるとライン切れや針外れが起こる
魚を水面から持ち上げた後、空中で大きく暴れることがある。
水中では浮力を受けている魚も、空中へ出ればその重量を竿やライン、針で支えることになる。
そこに魚が跳ねたり振れたりする動きが加わると、瞬間的な負荷も大きくなる。
また、針が口の端に浅く掛かっていたり、柔らかい部分に掛かっていたりすると、魚の重さで針が外れることもある。
竿とラインが十分に強くても、針掛かりが悪ければ抜き上げに失敗する可能性はある。
抜き上げられない魚はタモを使う
竿に掛かる重さから抜き上げが難しいと感じたら、タモで取り込む。
特に重量のある魚や、針掛かりが浅く外れそうな魚では、タモを使ったほうが取り込みやすい。
足場の高い堤防では、水面から堤防の上まで魚を持ち上げる距離も長くなる。魚の重さだけでなく、足場の高さも判断材料になる。
安価なタモでもクロダイくらいなら取り込めた

僕が持っているのは、比較的安価なアルミ製の伸縮式タモだ。
作りは結構ペラく、シャフトや網にも高級感はない。それでも、実際にこのタモでクロダイは取り込めた。
ロッドで抜き上げるには重いが、そこまで大型ではない魚なら、こうした安価なタモでも十分に役立つと感じている。
中型青物くらいまでなら対応できそうな印象もある。
タモは高価なモデルでなければ魚を取り込めないというものではない。抜き上げが難しい魚を水面から回収できるだけでも、十分に意味がある。
なお、タモで魚をすくった後は、伸ばした柄を水平に持ち上げるのではなく、柄を縮めながら回収する。長い柄を伸ばしたまま持ち上げると、負荷が集中して折れることがある。
これから堤防用のタモを購入するなら
これからタモを用意するなら、プロックスのオールインワンソルトSEも候補になる。
タモの柄、ネット、ジョイント、ホルダーがセットになっているため、必要な部品を個別に揃えなくていい。
一般的な堤防なら5m前後をひとつの目安にできる。ただし、実際に必要な長さは足場から水面までの高さによって変わる。
僕自身は安価なタモを使っているので、このプロックスのモデルを実際に使用したわけではないが、次買うならこれくらいしっかりしたやつは欲しいと思っている。
大型のサメやエイはタモがあっても取り込めないことがある
僕が釣りをしているフィールドでは、大きなサメやエイが掛かることもある。
こうした魚は、タモを持っていても取り込めるとは限らない。魚が大きすぎれば網に収まらず、無理に持ち上げようとするとタモの柄や枠を壊してしまう場合もある。
もちろん、竿で抜き上げられるような重さでもない。
僕の場合、こうした魚が掛かって取り込みが難しいと判断した時は、無理に引き上げず、ラインを切ってしまうこともある。
特に大型のエイは尾に毒棘があるため、無理に陸へ上げて対処しようとするのも危ない。
タモを用意していても、すべての魚を取り込めるわけではないので、そこは判断が必要だ。
抜き上げられるかは魚を水面まで寄せた時の重さと竿の感触で判断する。無理ならタモ、それでも対応できない魚なら取り込みを諦める判断も大事。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
