メタルジグのタナは、着底までのカウントを基準に、沈める時間としゃくる回数を変えることで探せる。
まずボトムまで何カウントで着くのかを知る。そこからカウントを減らせば、底より上のレンジを探れる。
さらに、しゃくった後に再び着底するまでのカウントを把握しておくと、ジグがどの程度浮き上がったのかも大まかに想像できる。
もちろん、正確な水深が分かるわけではない。ラインの角度や潮の流れ、ジグの沈み方でカウントは変わる。
それでも、海中のジグが今どのあたりを通っているのか、自分なりにイメージしながら操作するには十分な手掛かりになる。
メタルジグのカウントダウンは秒数よりテンポを揃える
カウントダウンは、メタルジグが着水してから沈む時間を数え、狙うレンジを調整する方法だ。
ここでいうカウントは、必ずしも時計で測った秒数ではない。
1、2、3、4、5……と、自分が数えやすいテンポで構わない。大切なのは、毎回なるべく同じ速さで数えることだ。
例えば5カウントで巻き始めた時と、10カウント沈めてから巻き始めた時では、後者の方が深い位置から探り始めやすい。
テンポが一定なら、次のキャストでも同じ5カウントや10カウントを再現できる。
数える速さが毎回大きく変わってしまうなら、実際の秒数を測ってもいい。ただ、釣りをしながら毎回時計を確認する必要はない。
自分のその日のテンポを基準に、なるべく同じリズムで数える。それだけでもレンジを比較しやすくなる。
まずボトムまでのカウントを取ってレンジの基準を作る
メタルジグでレンジを探る時、僕はまずボトムまでのカウントを基準にしている。
仮に着水から20カウントで着底したなら、その場所では20カウントがひとつの基準になる。
次は10カウントで巻き始めたり、15カウントまで沈めてからしゃくったりする。
こうすれば、何も分からない状態から探るよりも、底までの範囲を意識しながら釣りを組み立てられる。
ただし、20カウントで着底する場所の10カウント目が、正確に水深の半分になるわけではない。ジグの沈下速度は一定ではなく、ラインの抵抗も受ける。
あくまで、ボトムまで20カウント掛かったという情報をもとに、どのくらい沈めてから操作するかを決める。
また、最初から表層で魚が小魚を追っているなら、着底を待たずに巻き始めればいい。ボトムはレンジを探るための基準であって、必ず毎回取らなければならないものではない。
しゃくった後の再着底カウントでジグの位置を読む
僕がもうひとつ利用しているのが、ジグをしゃくった後、再びボトムへ着くまでのカウントだ。
例えば、着水から20カウントで着底する場所だったとする。
そこからワンピッチジャークを10回入れて、再びジグを沈める。すると、再着底まで12カウント掛かった。
これは、10回しゃくった後のジグが、底からある程度離れた場所にいたと考える手掛かりになる。
| 操作 | カウントの例 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 着水から最初の着底 | 20カウント | その場所のボトムまでの基準 |
| 着底後に10回しゃくり、再着底 | 12カウント | しゃくった後の位置から底へ戻るまでの目安 |
| 次のフォールを途中で止める | 6カウント | 底まで戻りきる前に次の操作を始める |
ここに挙げた数字は説明のための例だ。
再着底まで12カウント掛かるなら、次は6カウントほど沈めたところで再びしゃくってみる。
そうすると、毎回海底まで戻さずに、底より上のレンジでジャークとフォールを繰り返せる。
もっと深く探りたければ、フォールのカウントを増やす。反対に、ジグを高い位置に保ちたければ短くする。
もちろん、12カウントの半分で止めたからといって、正確に水深の中間にいるとは限らない。
それでも、10回しゃくるとどの程度持ち上がるのか、その後どのくらい沈めれば底へ戻るのか。何度か繰り返しているうちに、大まかな動きを想像できるようになる。
ただしゃくって落とすよりも、次にどのレンジへジグを入れたいのかを考えながら操作できるのが、この方法の面白いところだ。
フリーフォールとテンションフォールではカウントが変わる
同じメタルジグを10カウント沈めても、フォールのさせ方によって到達する深さは変わる。
フリーフォールはラインを送りながら沈める
フリーフォールは、ラインを強く張らず、ジグを比較的自由に沈める方法だ。
スピニングリールならベールを開いた状態でラインを送り出せる。ジグを沈める間は、余分な糸フケが出すぎないように指でラインを触りながら送りを調整する。
ラインによる引っ張りが少なければ、テンションを掛けた時よりも速く沈みやすい。
ただし、フリーフォールだから必ず真下へ落ちるわけではない。潮流やラインの抵抗、ジグの形状によって沈む方向も変わる。
テンションフォールはラインに引かれながら沈む
テンションフォールは、ラインに張力を掛けながらジグを沈める方法だ。
ベールを戻してラインを張り気味にすると、ジグは手前へ引かれながら斜めに沈みやすくなる。
フリーフォールと比べて沈下速度や姿勢が変わり、ラインが張っていればフォール中のアタリも感じ取りやすい。
また、フォール方法によってジグの動き自体も変わる。フリーでは横を向いてひらひら沈むジグもあれば、テンションを掛けることで姿勢や揺れ方が変わるジグもある。沈む速さだけでなく、魚への見せ方にも違いが出る。
ただし、ベールを戻しただけで常にテンションが掛かるわけではない。糸フケが残っていれば、ジグはしばらく張力を受けずに沈む。
カウントを使ってレンジを把握したいなら、フリーフォールとテンションフォールを混ぜたまま比較しない方が分かりやすい。
最初にフリーフォールで底まで20カウントだったとしても、テンションを掛けて沈めた時に同じ20カウントになるとは限らない。
どちらのフォールで何カウントだったのか。この条件も含めて覚えておくと、狙ったレンジを再現しやすくなる。
アタリが出たカウントと操作を再現する
魚の反応があったら、次も同じレンジを通せるか試してみる。
例えば10カウント沈めてから巻き始め、ハンドルを数回転させたところでアタリが出たとする。
次も似た方向へ投げ、同じ10カウントで巻き始める。巻く速度もできるだけ揃える。
同じような位置で再び反応するなら、その条件で魚が食っている可能性が高くなる。
一方、ジャークとフォールを繰り返している時なら、最初の着水カウントだけでは足りない。
何回しゃくった後だったのか。何カウント沈めたのか。フォール中だったのか、しゃくり始めた瞬間だったのか。
この違いが分かると、次のキャストで試す操作も変わってくる。
例えば、ワンピッチジャークを続けていて反応がないなら、数回しゃくった後に長めのフォールを入れてみる。
ジグが上へ移動し続ける動きから、いったん下のレンジへ沈め直す動きに変わる。フォール自体が食わせるきっかけになる場合もあれば、沈めた後のジャークで反応することもある。
反応したカウントの前後を探ってみるのも面白い。10カウントで反応したなら、次は8カウントや12カウントで試せる。
ただし、回遊魚なら群れが移動することもある。一度アタリが出た数字だけで魚のいる深さを決めつけず、近い条件で再び反応するかを見る。
メタルジグのただ巻きやリフト&フォールなど、基本的な動かし方はこちら👇

沖から手前へ来るほどジグの動きとカウントは変わる
ここまでの方法で気を付けたいのが、ジグと竿先をつなぐラインの角度だ。
遠投した直後はラインが大きく斜めに伸びている。そこからジグを手前へ寄せてくると、ラインの角度も徐々に変化する。
沖ではしゃくる力がジグを手前へ引く方向にも使われる。手前へ近づき、ラインが立ってくると、同じロッド操作でもジグが大きく持ち上がることがある。
だから、沖で10回しゃくった後の再着底カウントと、手前で同じ10回しゃくった後のカウントが一致するとは限らない。
さらに、潮が速ければ海中のラインが流れを受ける。横風で糸フケが膨らむこともある。
同じジグでも、28gと40gでは沈み方が変わるし、細長い形状と幅広の形状でも水の抵抗は違う。
カウントを比較する時は、使うジグ、フォール方法、ラインの張り具合をなるべく揃える。
そして、沖から手前へ移動する間に条件が変わることも織り込んでおく。
そもそも、ジグは必ず真下へ沈むわけでも、ずっと同じ水深を水平に泳ぐわけでもない。
正確な軌道を知ることは難しいが、ラインの角度とカウントを意識するだけでも、何も考えずにしゃくっている時とは海中のイメージが変わってくる。
根掛かりを避けながらボトム付近を通す
カウントでジグの位置を予測することは、根掛かりを避ける操作にも役立つ。
堤防では、沖の底は比較的平坦でも、手前に岩や敷石が入っていることがある。
こうした場所で毎回ボトムまで落としていると、ジグを失う可能性が高くなる。
着底までのカウントがある程度分かっていれば、底に着く少し手前でフォールを止め、再びしゃくり始められる。
また、着底した時の引っ掛かりが多い場所では、無理に毎回底を取らず、手前でフォールを止めて探る方法もある。
実際、堤防でショゴを釣った時にも、このレンジの予測が役に立ったと感じている。
その日は同行者が先に、手前のボトム付近でショゴを釣った。そこで僕も、遠くからその場所へ魚を誘うイメージで、ジャークの合間に長めのフォールを入れながら探った。
手前は根が多く、着底させると高確率で根掛かりする場所だった。そこでカウントを取りながら、ボトムぎりぎりだと思われる位置までフリーフォールで沈め、再びしゃくり始めた。
すると、2ジャーク目でショゴがヒットした。
もちろん、レンジ予測が釣果の決定打だったかどうかまでは分からない。ただ、あの場所で底まで落とさずに狙った範囲を通すには、カウントが大きな手掛かりになった。
何も考えずに釣れた時より、どのあたりで魚が反応したのか、自分なりに理解できるのも面白い。
カウントだけで海中のジグの位置を正確に測ることはできない。それでも、ボトムまでのカウント、しゃくった後の再着底カウント、フォールを止めた位置を組み合わせれば、ジグが通るレンジを大まかに組み立てられる。
釣れなければ、もう少し沈める。上を探りたければ、早めにしゃくり直す。根掛かりが怖ければ、底まで戻さない。
正確な水深が分からなくても、海の中を想像しながら次の操作を決められる。それだけで、メタルジグのレンジ探しはかなり面白くなる。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
