SUP釣りは「落ちないように気をつける」よりも、「落ちても大丈夫な装備」が整っているかどうかで安全度が決まる。
どれだけ経験を積んでも、風・波・うねり・引き波が重なれば落水の可能性はゼロにはならない。
だからこそ、SUP釣りの安全は“落水を前提にした準備”から始まる。
ここでは命を守るために最初に揃えるべき装備を、現場での一次体験をもとに整理した。
落水前提で考えるべき理由
SUPは姿勢が高く見えて、実は海面に非常に近い。
少し強いうねりや、船の引き波が重なると、自然に体が回転して上下が分からなくなることもある。
落ちるのはミスではなく「環境の変化」。だから装備を整えれば誰でも安全は確保できる。
固形式ライフジャケットが“絶対条件”

SUP釣りでは迷わず固形式(発泡タイプ)を選ぶべき。
腰巻きタイプはSUPとの相性が悪く、以下の問題がある。
- 波に叩かれると外れやすい
- 自動膨張しないケースがある
- 上下が分からなくなる最初の1秒を支えられない
安全ランクの選び方は次の通り。
- L1:最も安全。SUP釣りの理想
- L2:釣り全般で十分。迷ったらここ
- L3:湖・小場所向け。海のSUPには不向き
落水時は体が思った以上に回転し、息を吸う余裕もない。
固形式は顔を自然に上へ向けてくれ、最初の1秒を守ってくれる。

リーシュコードは“命とSUPをつなぐロープ”
SUPのリーシュは安全装備の中でも最優先レベル。
強いうねりや風3mを超えると、板は驚くほど速く流される。
リーシュなしで落ちれば、その瞬間に漂流が決まる。
だから選ぶ基準は以下に絞る。
- コイルタイプ(釣りで邪魔になりにくい)
- 装着位置は足首より“ふくらはぎ”
- 長さは7〜10フィート
SUP釣りは片手がふさがる作業が多く、リーシュが常に張れる位置にあると再上艇も安定する。
スマホは“連絡手段”ではなく安全装備
風が急変する、パドルが折れる、流される…。
SUP釣りでは何が起きてもスマホが必要になる。
防水ケースは首から下げるタイプを使うのが最適で、落水してもすぐ使えるのが重要。
- タッチ操作に強いタイプ
- 水没しても浮くケース
- 写真・ログを残せる透明仕様
SUPは岸から距離があり、戻るのに時間がかかる。
通信の即時性は命に関わる。
偏光サングラスは“目の防具”

SUPは目線が海面に近いぶん、水面反射の影響が大きい。
裸眼だと視界が乱れ、飛沫で目を傷めるリスクも高い。
偏光サングラスを付けるだけで安全性と快適性は大きく変わる。
- 反射カットで表層の状況が見える
- 魚やベイトの位置が分かる
- ルアー弾き・飛沫から目を守る
- 目の疲労を軽減する
特に朝の逆光と夕方の低い日差しは危険度が高く、偏光レンズの恩恵は大きい。
積載バランスが崩れると落水確率が一気に上がる
SUP釣りの落水の7割は「積載バランスの崩れ」で起きる。
道具が多いほど重心が高くなり、波を受けた瞬間に傾きが増幅される。
安定する積載の基本は次の通り。
- 重いもの(クーラー・バッテリー)は前方中央
- 軽いもの(小物・飲み物)は後方
- 左右のバランスを揃える
- ルアー交換は岸際ではなく沖5〜10mで
岸際は波が入り乱れ、揺れが最も強い場所。
作業は安定した沖で行うことで落水リスクは大幅に下がる。
まとめ|“落水前提の装備”が海での自由を広げてくれる
SUP釣りは安全が整うほど自由になる。
落水しても戻れる装備が揃っているだけで、海の見え方は一気に変わる。
安心があると、景色が広がり、釣りに集中でき、SUPの楽しさそのものが増える。
装備はコストではなく、海で自由に遊ぶための基盤そのものだ。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
