タチウオが釣れない原因|2シーズン0匹だった僕が変えたテンヤの誘い方

僕はタチウオ釣りを始めてから、最初の2シーズン、1匹も釣れなかった。

1年目は夏から秋にかけて4回ほど、2年目も5〜6回ほど狙いに行った。それでも釣果はゼロ。3年目になってようやく最初の1匹が釣れ、そこからはボウズがだんだんと減り、激戦釣り場でも数本挙げられるようになり、どんなに渋い日でもなんとか1匹を捻り出せるようになっていった(もちろん今もボウズをくらうことはあるけど)

今振り返って、長らく1匹も釣れなかった最も大きな原因はタチウオテンヤの誘い方を根本的に勘違いしていたことだと思っている。

当時はショアジギングの感覚で、大きなリフト&フォールを速いテンポで繰り返していた。今では考えられないくらい、テンヤをブンブン動かしていた。

そこから釣れるようになる転機になったのが、軽いテンヤをゆっくりただ巻きする感覚を覚えたことだった。さらに、足元まで丁寧に引くことや、アタリを弾きにくい竿へ変えたことも釣果につながっていると感じている。

目次

タチウオが釣れないなら、まず釣り方から見直す

岸からタチウオを狙う釣り方には、メタルジグ、ワインド、ウキ釣り、テンヤの引き釣りなどがある。

テンヤで釣った太刀魚

どれもタチウオを釣れる方法だが、僕が最初の1匹を狙う人にすすめたいのは、キビナゴなどの餌を付けた軽いテンヤの引き釣りだ。

ルアーで釣りたい、ウキでアタリを待ちたいという楽しみ方もある。ただ、まずタチウオを1匹釣ることを優先するなら、僕は餌付きテンヤが一番近道だと感じている。

自分で投げて、狙う深さや引く速度を変えながら魚を探せる。しかも本物の餌を使うので、テンヤの動きだけに頼る必要もない。

もちろん、テンヤに変えただけで釣れるわけではない。僕自身、そのテンヤの動かし方を理解するまでにかなり時間がかかった。

僕が2年間釣れなかった最大の原因は誘いが速すぎたこと

僕はタチウオを狙い始める前から、海釣りだとショアジギングやサビキ釣り、キス釣りなどを経験していた。

ところが、今思うとその経験が逆に邪魔をしていた部分がある。

特にショアジギングでは、重いメタルジグを大きくしゃくり、強くアピールする釣り方をよくしていた。その感覚を、7〜12g程度の軽いタチウオテンヤにも持ち込んでいた。

大きくリフトして、フォールさせて、また大きくリフトする。しかも、その一連の動作がかなり速かった。

夕まずめに活性の高い群れと出会えば、それでも釣れたのかもしれない。ただ、僕の場合はまったく釣れなかった。

今の自分から見ると、タチウオが食ってくる速度感と、当時の誘い方がまるで噛み合っていなかったのだと思う。

エリアトラウトのスプーンを引く感覚が突破口になった

その感覚を変えるきっかけになったのが、以前からやっていたエリアトラウト(管理釣り場でのルアーを使ったマス釣り)だった。

エリアトラウトでは、軽いスプーンをゆっくりただ巻きしながら、魚がいるレンジを探ることが多い。

タチウオテンヤも、まずはこの感覚で海の中を探ってみようと思った。

実際にはテンヤの方がエリアのスプーンより速く巻くし、道具も水深も違う。それでも、僕が経験してきた海釣りの中では、かなりエリアトラウトのデッドスローに近い感覚で巻いていたら、初めて1匹目が釣れた。

ここで、タチウオテンヤは思っていた以上に繊細な釣りなのだとやっと理解できた。

まず「ただ巻き」でテンヤの基準速度をつかむ

この経験から、タチウオテンヤで最初に覚えるのにおすすめなのは、難しいアクションではなく、ただ巻きだ。

ただ巻きとは?リールを巻くだけの釣り方

ただ巻きとは、竿でしゃくったり大きく動かしたりせず、リールのハンドルを回して仕掛けを引いてくること。

テンヤを投げて、狙う深さまで沈めたら、竿を大きく操作せずに一定の速度でリールを巻く。

それだけだ。

ただし、僕が重要だと感じているのは、単にゆっくり巻くことではない。

テンヤを狙ったレンジ(深さ)から大きく外さずに引いてこられる速度を知ることだ。

速すぎれば浮き、遅すぎれば沈む

軽いテンヤでも、速く巻けば水の抵抗やラインの角度によって浮き上がりやすくなる。

反対に、巻く速度が遅すぎれば、テンヤが沈み続けてしまうこともある。水深や狙うタナによっては底へ近づき、根掛かりの原因になる。

つまり、ただゆっくり巻けばよいわけではない。

僕が最初に理解したかったのは、今使っているテンヤを、この水深、この潮の流れで、どれくらいの速度で引けば狙った層を通せるのかということだった。

これが分からないままリフトやフォールを繰り返しても、テンヤがどの深さを通っているのか見失いやすい。

同じテンヤを使い、一定速度で引く感覚を覚える

最初はテンヤの重さを固定して、ただ巻きだけを繰り返す。

  1. 軽いテンヤにキビナゴを付けてキャストする
  2. 着水後、数カウント沈める
  3. 竿を大きく動かさず、リールを一定速度で巻く
  4. 底へ触れるなら沈める時間や巻き速度を調整する
  5. 同じ重さとカウントで繰り返し、テンヤを引く感覚を覚える

巻き速度を上げるとテンヤが浮きやすくなり、下げると沈みやすくなる。その違いを意識しながら、自分の使う仕掛けの基準速度を探していく。

もちろん、岸から投げたテンヤを最初から最後まで正確に同じ水深で引くことは難しい。手前に近づくほどラインの角度も変わる。

それでも、狙ったレンジから極端に外れない速度をつかむことはできる。

キスのズル引きなら、オモリが底を引く感触があるので、仕掛けの位置を判断しやすい。一方、タチウオテンヤは中層を引くため、底という分かりやすい基準がない。

だからこそ、このただ巻きの速度感を覚えることが、僕にとって一番大きな壁だった。

ただ巻きが分かってから小さな誘いを加える

ただ巻きでテンヤを引く速度がつかめてから、ようやく他のアクションを意図的に試せるようになった。

僕が加えているのは、小さなリフト&フォール、巻くのを止めて数カウント沈める操作、軽いトゥイッチなどだ。

以前はこれらの動作を最初から大きく、速く繰り返していた。

今はただ巻きの速度を基準にして、少し竿を持ち上げる、ゆっくり落とす、短く止めるといった操作を加えている。

タチウオはフォールで食ってくることも多い。ただ、フォールさせればよいという話ではなく、その前にどれくらい巻いていたか、どれくらい持ち上げたかによっても、テンヤの通る場所と動きは変わる。

基準が分かっていれば、そこから巻く速度を上げたり下げたり、沈下カウントを変えて別のレンジを探ったりすることもできる。

僕の場合は、ただ巻きの速度をつかむ→小さな誘いを加える→レンジや速度を変えるという順番でタチウオの食ってくるタイミングと噛み合うようになったのか、釣果も増えていった。

沖だけでなく足元までテンヤを引いてくる

もう一つ、釣れなかった頃に見落としていたのが足元だ。以前は沖で食わせることばかり考え、手前まで引いてきても最後はあまり丁寧に探っていなかった。

ところが、横須賀で釣れるようになって驚いた。こんな手前で食うのかと思うほど、岸壁近くでタチウオが掛かる。実際に4本釣れた日は、4本ともかなり手前で食ってきた。

沖からテンヤを追いかけてきたのか、最初から足元近くにいたのかは分からない。ただ、途中で回収していたら、この4本には出会えていなかった。

今は沖でアタリがなくても、岸壁や障害物に引っ掛からない範囲で足元近くまで引き切るようにしている。

横須賀で実際に足元近くでタチウオが釣れた時の記録はこちら👇

アタリがあるのに掛からない時期は竿の硬さも影響していた

誘い方が分かってくると、今度はアタリがあるのに針掛かりしないという問題が出てきた。

これも、以前使っていた竿の硬さが関係していたと今は感じている。

硬い竿を使っていた頃は、タチウオが餌に触っても弾いてしまうような感覚があった。アタリは出るのに、なかなか掛けられなかった。

現在はシーバスロッドのMクラスを使っている。僕が使っているのはシマノのディアルーナS100Mだ。

この竿にしてからは、バラシがかなり減った。

竿先がある程度曲がり、タチウオのアタリや引きに追従することが、今の軽いテンヤの釣り方には合っているのだと思う。

もちろん、Mと書かれた竿なら何でも同じではない。竿全体の調子や穂先の硬さにも違いがある。

ただ、僕の場合は、誘い方を覚えてアタリが出るようになった後、竿を変えたことでさらに釣果が安定した実感がある。

タチウオに餌を食わせることと、食ってきた魚を針へ掛けることは、別の難しさがある。

堤防用テンヤの号数や仕掛けの組み方、シーバスタックルでの使い方はこちら👇

それでも釣れないなら回遊とタナを見直す

誘い方を直しても、タチウオが回遊していなければ釣れない。同じ堤防で釣れている人がいれば、少なくともその周辺には魚が入っている。

周囲も釣れていないなら回遊が弱い可能性はある。ただ、誰も釣れていないからといって、すぐに魚がいないと決めるわけではない。

横須賀では、それまで当たっていた深さで突然反応が消え、テンヤを沈めるカウントを変えると再び釣れたことがある。アタリが止まったら、群れが抜けたと決めつける前に、表層から中層、その下まで探り直す。

それでも周囲を含めて反応がなければ、回遊を待つか日を改める。魚が入っていない時間に、仕掛けの細部だけを変え続けても釣れない。

当たる深さが変わる仕組みや、沈下カウントを使った具体的なレンジの探し方はこちら👇

最初の1匹が釣れるまでは細かな仕掛け調整より基本の操作を優先する

餌の身持ちをよくする処理、アシストフックの付け外し、ケミホタルの色や位置、ラインの種類。僕もこうした調整でアタリが変わることを経験している。

ただ、これらは僕にとって、最初の1匹が釣れるようになって、2匹3匹と増やす、基本の後の作業だと思っている。

2シーズン釣れなかった頃の自分に伝えるなら、仕掛けをいじる前に、まずテンヤをただ巻きして、狙った深さを通せる速度をつかむことだと言いたい。そこが分かったら、ほかの誘いも意図的に変えられるようになるよ、と。

海釣りの経験があっても、その感覚がそのままタチウオに合うとは限らない。僕はそれに気付くまで、約2年かかった。

素人だけど、検証して最適は選ぶ。

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