沖で静かに仕掛けを落としていたとき、背後で突然「ゴォォォ……」という低い音が響いた。
振り返ると、遠くを走るプレジャーボートが見える。
「だいぶ離れてるから大丈夫だろ」と思った次の瞬間、海面がゆっくり盛り上がりはじめる。
SUPを始めた頃、ぼくはこの“ゆっくり来る波”の怖さをまだ理解していなかった。
その結果、横から波を受けてSUPのエッジが一気に沈む瞬間を味わった。
船の引き波は、SUP釣りで沖での転覆原因になりやすい波だ。
見た目が穏やかで油断しやすい上に、角度・タイミング・距離を知らないと回避できない。
ここでは、SUP釣りでぼくが実際に“危なかった瞬間”と、“どういなせば安定するのか”を一次体験ベースでまとめる。
なぜ船の引き波はSUPで最も危険なのか?
① 波が“後から”来るから油断しやすい
船が通過してから5〜20秒後に届くので、遠くの船ほど気づきにくい。
② 横波として当たりやすい
SUP釣り中は横向きで漂う時間が長く、この状態で引き波が横から来ると転覆しやすくなる。
③ 1発目より“2発目”が大きい
船の種類や速度で変わるが、後から来る波のほうが強いことも珍しくない。
引き波の種類(船別の波質)
- 大型船: 周期長い・大きい・遅れて来る
- プレジャーボート: 周期短い・鋭い・2連続で来る
- 漁船: 荒く幅広い波で意外と強い
- 高速走行の船: 横から来ると転覆級
SUPが引き波に弱い理由
- 横波: 一瞬でエッジが沈む → 最危険
- 斜め前波: 体重移動で耐えやすい
- 正面波: 一番いなせる
だからこそ、引き波を“どの角度で受けるか”を知るだけで転覆率が大きく下がる。
【核心】引き波対策の唯一の原則
SUPの正面を波に向ける(横を向けない)
横波は一瞬でバランスを崩す。転覆理由のほとんどがこれだ。
引き波を“正面で受ける”ための動き方
① 船を見つけたら「方向」と「速度」を確認する
どの角度から波が来るかがわかる。
② 5〜20秒後の波に備える
引き波は遅れて来るので、焦らず準備する。
③ SUPのノーズ(先端)を波へ向ける
これだけで安定度が全然違う。横向きはNG。
④ 低姿勢を取る
座るだけで重心が下がって安定する。クーラーに座ってるならデッキに降ろす。
⑤ 1発目より2発目に構える
プレジャーボートは2〜3発セットで来る。2発目が危ない。
引き波を受けてしまったときの対処
● 横波を受けた場合:
体を内側へ倒し、SUPを自分へ寄せるイメージで耐える。
● ノーズが刺さりそうなとき:
軽くパドルで姿勢を整える。
● 危険を感じたら:
座り姿勢が最強の安定行動。
見落としがちな危険シチュエーション
- 背後を船が通ったとき(波が見えない)
- 複数の船が続けて通過(波が干渉して大きくなる)
- 釣りに集中していて気づかない
- 朝マズメの逆光で船を見逃す
引き波いなしの“安全フローチャート”
- ① 船の音がしたら周囲確認
- ② 方向・速度・距離を判断
- ③ SUPを波の方向へ向ける
- ④ 低姿勢になる
- ⑤ 大きい波は2〜3発来る前提で構える
釣果への影響
- 青物:散らばったベイトを追いやすく悪くない
- 根魚:揺れでストラクチャーに張り付く
- その他:風波よりは影響少なめ
ただし、釣りより安全が絶対優先だ。
まとめ|引き波を制する者がSUP釣りを制する

- 引き波は沖での転覆率No.1
- 遅れて来る波に油断しやすい
- 横波は絶対NG
- 正面を向けるだけで安定度が上がる
- 低姿勢はSUP最強の安全行動
波を読む技術の中でも、「船の引き波」は安全に直結する最重要スキルだ。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
