SUPでは、危険はゆっくり近づいてくるのではなく、一瞬でスイッチが入る。
風向き、うねり、重心のズレ──そのどれか一つが噛み合っただけで、普段穏やかに見える海があっさり表情を変える。
ぼく自身、あと数秒判断が遅れていたら戻れていなかった場面がいくつもある。
装備は「便利だから」ではなく、“生還率を上げるため”に揃えるものだと何度も痛感してきた。
ここでは、初心者が最初に揃えるべき最低限の装備を、実際の体験と危険が発生する条件から整理する。
余計なものはいらない。けれど必要なものを削ると、一瞬で危険側に落ちる。
SUP釣り|最低限そろえるべき“安全優先の7点”
SUP釣りは、荷物が少ないほど安定し、判断が速くなる。最初はこの7つだけで十分だ。
- インフレータブルSUP本体(幅広で安定性が高い)
- パドル(ロック強度が高く、リーシュ装着が可能)
- リーシュコード(SUP釣りで最重要の命綱)
- ライフジャケット(L2以上・可能ならL1)
- 防水スマホケース(帰還判断と緊急通報の要)
- 小型クーラー(9〜12L)
- 安全フラッグ(被視認性を高める必須装備)
SUP釣りは「何を持つか」より「何を持たないか」で安全が変わる。
最初はこの7つで出艇するのが、最も少なく、最も強い。
1. SUP本体|安定性の差は“生存率の差”になる
海は一定ではない。凪いでいても、突然の横風や、うねりの重なりでバランスが崩れる瞬間がある。
幅が狭いSUPでは、この“一瞬のズレ”に耐えられない。
初心者は迷わず幅の広いオールラウンドSUPを選ぶのが安全。
スピードよりも「落ちないこと」が、最終的に釣果へ直結する。
2. パドル|軽さより“絶対に流れない構造”
パドルを落とした瞬間、SUP釣りは終了する。
海は想像以上に速く、たった5秒で追いつけない距離まで流される。
- ロック部分が強固でブレない
- リーシュを装着できるポイントがある
この2つがあれば十分。
パドルにリーシュを付けるだけで、事故率が大きく下がる。
3. リーシュコード|これが無いと“SUPだけが海で生き残る”
SUP釣りで最も怖いのは、落水そのものではない。
SUPを失うことだ。
落ちてもリーシュがあれば戻れる。
無ければ──海に取り残される。 経験した人にしか分からない種類の恐怖だ。
リーシュは絶対に外さない。
これはルールではなく、“帰るための条件”だ。
4. ライフジャケット(L2〜L1)|SUPは“浮いても終わらない”
SUPは海面に近いぶん、落水時に波・風・流れの影響を強く受ける。
呼吸を確保しながら海上で姿勢を保つには、L2以上が最低ライン。
桜マークよりも、海況で体を支える浮力値の方が優先される。
可能ならL1を選びたい。
5. 防水スマホケース|判断を誤った瞬間の“最後のライン”
SUP釣りは、風向きと潮流の変化がそのまま生死のラインになる。
スマホは「もしものための道具」ではなく、今の状況を正しく判断するための装備だ。
防水ケースがあれば、落水しても通信手段を失わない。
小さな装備に見えるが、命へ直結する。
6. 小型クーラー(9〜12L)|“軽さ”が安定性を作る
SUPは数キロの荷物で挙動が変わる。
特に大きいクーラーは、転倒時の重心バランスを大きく崩す。
初心者は9〜12Lで十分。
炎天下でも短時間の保冷はできるし、動作が軽く扱いやすい。
7. 安全フラッグ|“見えない事故”を防ぐ唯一の装備
SUPの事故原因で意外と多いのが、危険よりも“見落とされること”。
釣り船もジェットも、SUPは近づくまで本当に見えない。
フラッグが一本あるだけで、周囲が大きく距離を取ってくれる。
これだけで見落とし事故を大きく減らせる。
初心者は、道具を減らすほど安全に近づく
SUP釣りは荷物が増えるほど落ちやすく、判断が遅れる。
最初はこの7つだけで出艇するのが、一番安全で、一番釣れる。
- SUP本体
- パドル
- リーシュ
- ライフジャケット(L2〜L1)
- 防水スマホケース
- 小型クーラー
- 安全フラッグ
大袈裟ではなく、装備の選び方で“生還率”は変わる。
判断が遅れた瞬間、海は180度状況を変えてくる。
だからこそ、軽くて、強くて、迷わない装備が必要だ。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
