SUP釣りは自由で楽しく、海の上で過ごす時間は特別な体験です。
しかしその裏には、初心者が気づきにくい“構造的な危険”がいくつも潜んでいます。
僕自身、SUP釣りを始めた頃は知識ゼロで、風に押されて帰れなくなりかけたり、岸で揺れて針が手に刺さったり、落水してパドルが流れかけたりと、今思えばかなり危ない行動をしていました。
そこでこの記事では、実体験をベースに「SUP釣りで絶対にやってはいけない危険行動」トップ10をまとめます。
これを知っておくだけで、事故リスクは劇的に下がり、釣果にもつながります。
1. 風向きと風速を確認せずに出艇する
SUP最大の事故原因は“風で帰れなくなること”です。
- 風速4m超 → 初心者はほぼ前に進まない
- オフショア（岸→沖） → 漂流の原因
- 方向が途中で変わる → 帰還不能になる
必ず出艇前に「風速3m以下 & 風向きが岸に戻る方向か」をチェックします。
2. 岸際でルアーを結び替える
僕もやりがちですが、これが結構危険です。
SUPの揺れは岸が最も大きく、返し波で急に揺れて針が刺さる・デッキから落ちるという事故が起こります。
最悪目にダメージ、、なんてことにもなりかねないので、ルアーの結び替えは必ず沖の安定した場所で。
3. ライフジャケットを着ない（ベルト式だけ）
SUP釣りは落ちる前提。必ず固形式のライジャケを着用してください。
- 落水 → パニック → 呼吸が乱れる
- 風でボードだけ流される → 取り残される
- 岸まで泳いで戻るのはほぼ不可能
ベルト式は“補助”。固形式が本体です。
4. リーシュコードを付けない（つけ忘れる）
SUPでリーシュがないのは、シートベルトなしで高速道路を走るレベル。
風3mあればボードは数秒で10〜20m流れます。追いつけません。
リーシュ＝命綱。
5. 追い風で沖に向かう
追い風は気持ちよく進むため初心者は「今日は調子がいい」と勘違いしがち。
しかし帰りは向かい風 → 地獄です。
戻るときに漕げるか？これを常に考えること。
6. 重すぎる荷物を積む
SUPは「荷物が増えるほど危険が増える」。
理由はシンプルで、
- 落水時に引っ掛かる
- バランスが悪くなる
- 選択肢が増えて焦る
- パドルワークが重くなる
初心者は極限まで荷物を減らすことで安全性と釣果が一気に上がります。
7. 船の引き波を横向きで受ける
SUP釣りで最も多い転覆パターンが“船の引き波を横で受ける”です。
引き波は遅れて大きく来るため、油断した瞬間に横から押されて転覆します。
引き波は必ず正面を向ける。これだけで事故率は激減します。
8. 疲れたのに帰ろうとしない
SUPは体力勝負。特に帰りの向かい風が重い。
疲労すると、
- 判断が鈍る
- 再上艇が難しくなる
- 漕ぐスピードが落ちる
「少し風が出てきた？」と思った時には体力が底をついているなんてヤバすぎます。
ちょっと疲れたなって思った瞬間に帰るのが正解。
9. GPS・スマホを持たずに出る
SUPは位置がズレやすく、気づけば沖に流されていることも。
スマホ防水ケース＋本体は必須。
僕は一度、霧で岸が見えなくなり、魚探（GPS）が無ければ方向が分からない状況になりかけました。
10. “落ちない”と思って練習しない
SUP釣りは落水前提のアクティビティ。
落ちないと思って練習しない → 本番でパニック
落水練習をしておくと、
- 再上艇が安定
- 恐怖が消える
- 判断が冷静になる
- 釣果が上がる
「落ちるのが当たり前」と思えた瞬間、なぜか滅多に落ちなくなります。
SUPの世界は一気に安全になります。
まとめ：危険行動を知ればSUP釣りはもっと安全で楽しくなる
- 風向きと風速チェックは必須
- ルアー交換は沖で
- 固形式ライジャケ＋リーシュはセット
- 荷物は減らす
- 引き波には正面を向ける
- 疲れたら早めに帰る
SUP釣りは正しい知識と小さな工夫だけで、危険度が大幅に下がります。
安全が確保できて初めて釣果がついてきます。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
