SUPフィッシングは、直射日光・海水・揺れ・積載制限のすべてが揃う“最もクーラー環境が厳しい釣り”になる。
普通の堤防釣りやキャンプで使う冷却ノウハウは、そのままでは通用しづらい。
今回は、SUPで毎回実践している「氷・保冷剤の最適と思う組み合わせ」「効率的な詰め方」「車クーラーとの連携」をまとめる。
SUP釣りは“普通の冷却”が通用しない理由
SUPは他の釣りと違い、冷却に不利な条件が多い。
- 直射日光+海面反射で気温が異常に高い
- クーラーを海水が常に濡らすため、外気温との差が失われる
- 積載制限で大きなクーラーを持ち込めない
- 揺れでクーラー内の空気層が動き、温度が上がりやすい
- 重量物を積むとバランスと安全性が落ちる
この条件から逆算すると、「少量の強冷剤+氷塊+隙間ゼロ」の設計が最適になる。
氷・保冷剤の種類と特徴(SUP仕様の要点まとめ)

SUPで重要になるのは、“瞬間冷却の強さ”と“総持続時間”。
ロック氷・クラッシュ氷
0℃付近を長くキープしやすく、SUPの短時間釣行と相性が良い。
- 入手が簡単(コンビニの1kg氷)
- 魚を素早く冷やせる
- 「冷える力」より「安定性」に優れる
ペットボトル氷(500mL〜1L)
SUPでは最強のコスパ冷却剤。
- 溶けにくく長持ち
- 再利用可能で臭いが付かない
- 飲み物としても使える
0℃保冷剤
強くは冷えないが、「温度キープ」の能力が高い。
- 隙間を埋めるのに最強
- 小型クーラーとの相性が抜群
- 魚の凍結リスクがない
-16℃保冷剤
SUP冷却の“起爆剤”。ただし強冷は短時間。
- 最初の1〜2時間で冷気を作り出す
- 小型クーラーだと持続時間は短い
- 魚に直当てしすぎると凍る
SUP釣り4〜5時間の僕の最適セット
SUPでは「3点ミックス」が最も安定すると体感している。
- -16℃保冷剤 ×1(スタート強冷)
- ペットボトル氷 ×1〜2(温度の“軸”)
- 1kgクラッシュ氷 ×詰められるだけ詰める(冷却+補完)
この組み合わせなら、真夏でも4〜5時間は安定する。
SUP上クーラーのおすすめの詰め方
冷気は下に落ちるので、SUPでは“上下の二層冷却”が一番効く。
詰め方の手順
- ① 底:ペットボトル氷(重い・溶けにくい)
- ② 隙間:0℃保冷剤で埋める
- ③ 中央:魚が入るスペースを確保(魚はビニール袋かジップロックに。海水を入れる場合もあり)
- ④ 上:クラッシュ氷を薄く敷く
- ⑤ 最上段:-16℃保冷剤を置く(冷気を“落とす”役)
SUPはクーラーが常に揺れるため、内部の空気層をゼロにする詰め込み方が非常に重要。
ただし、季節によっては魚が冷えすぎて凍ってしまう場合もある。
外気によって-16℃保冷剤を使わないなど調整が必要だ。
SUP後は“車のメインクーラー”が必須|持ち帰り品質はここで決まる

SUP上でどれだけ冷却できても、自宅までの保冷はまた別の戦いとなる。
実際、ソフトクーラーや小型ハードだけでは帰宅まで氷が持たず、魚の品質も落ちやすい。
僕自身も毎回、釣れた魚は必ず車のメインクーラーボックスへ移し替えて”帰宅用モード”に切り替えている。
車に戻ったら、次のどれかへ即座に移すのが基本。
- 20L前後の中型クーラーボックス
- 車載冷蔵庫(温度管理は最強)
20Lクラスは扱いやすく、家庭やキャンプ用途にも流用できる万能サイズ。
車側には以下を必ず準備しておくと安心。
- 事前に凍らせたペットボトル氷(溶けにくく運搬向き)
- −16℃のハード保冷剤(初期温度を一気に下げる)
- 0℃帯の保冷剤や板氷(温度キープ用)
SUP用クーラーでは限界があるからこそ、「釣行中の冷却」と「帰宅までの冷却」を分けて考えるのが基本だ。
最終的には、“SUP=小型で素早く冷やす” “車=大きく確実に温度をキープ”という二段構えが、魚を最も良い状態で持ち帰るための最適解だと思っている。
よくある失敗と対策

- 常温の飲み物を大量投入 → 氷が一瞬で溶ける
- 保冷剤だけで冷やそうとする → 温度が上がる
- 空気が多い詰め方 → すぐぬるくなる
- -16℃を多用 → 魚が凍る&すぐ溶ける
重要なのは「氷塊+少量の強冷剤+空気ゼロ」の三点。
まとめ|SUP釣行は“二段保冷”が最適解

SUP釣りの保冷は、現場(SUP上)と帰宅まで(車)で役割がまったく違う。
この2つを分けて設計しないと、どこかで必ず氷が溶け、魚の品質も落ちてしまう。
- SUP上:軽量・短時間冷却(9L・ソフトクーラー)
- 車:本命の保冷(20L前後の中型クーラー or 魔法瓶クーラー)
- 組み合わせる冷却剤:ペットボトル氷+−16℃保冷剤+板氷の3層構成が最強
特に、SUPだけで持ち帰りまで完結させるのはほぼ不可能。
だからこそ、車側に“帰宅用のメインクーラー”を必ず準備しておくことが、安全性・品質・快適さのすべてにつながる。
釣れた魚を最高の状態で持ち帰りたいなら、保冷システムは「SUPの軽量クーラー × 車の本気クーラー」の二段構えが標準だと思っていい。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
