スプーンだけで一日通せたら理想だ。
ただ、実際のエリアトラウトでは、
スプーンの反応が「ゼロになる」前に、
別の選択肢を挟んだ方が噛み合う日も多い。
そこで出てくるのがクランク。
ただし、「釣れなくなったから何となく変える」のと、
「今のズレを埋めるためにクランクへ行く」のとでは、意味がまったく違うと感じている。
この記事では、僕が実釣の中で掴んできた
スプーン → クランクに切り替える分岐点を、初心者でも使える形で整理してみる。
まず前提|クランクは「強いから投げる」ルアーではない
クランクは、スプーンの上位互換ではない。
スプーンが効かなくなった時の「逃げ先」というより、
スプーンで見えてきたズレを、別の形で埋めるための道具だと捉えている。
イメージとしては、
- スプーン:反応を見て「今の状態」を読む
- クランク:その状態に合わせて「通し方」を整える
役割が違うだけで、優劣の話ではない。
スプーンで見えてくる「限界のサイン」
① 追うけど食わない
チェイスはある。
触りそうな気配もある。
でも、最後の一歩が出ない。
この状態は、スプーンが完全に見切られているというより、
魚側に「考える余裕」が残りすぎていることが多いと感じている。
追うのに食わない時は、
「もっと当てる」ではなく、
判断の形を変える必要が出てくる。
② 速度を変えても反応が動かない
速くしても変わらない。
遅くしても変わらない。
こうなると、巻き速度という調整が効きにくくなっている可能性がある。
つまり「スプーンの調整幅」だけでは、反応を動かしづらい段階だ。
③ レンジは合っている気がするのに噛み合わない
表層でもない。
ボトムでもない。
大きく外している感じはしない。
それでも釣れない時は、「どこを通すか」より「どう通しているか」が噛み合っていないことが多い。
初心者がここで迷いやすいのは、
レンジが合っている “つもり” になってしまうからだと思う。
なぜクランクが噛み合いやすいのか
クランクは「一定」を作りやすい
クランクは自走してくれる。
だから、人の巻きムラや姿勢のブレを吸収してくれる場面がある。
速度・姿勢・レンジを、スプーンより一定に寄せやすい。
ここが「ズレを埋める」方向に効いてくる。
同じ層に「居る時間」を作りやすい
スプーンは、横切る時間が短くなりやすい。
一方クランクは、同じレンジに「居続ける」感じを作りやすい。
魚の目の前を横切るというより、横に居る時間が少し伸びるイメージだ。
その結果、魚が「判断しきれない状態」でも、口を使うきっかけが残りやすい。
スプーンからクランクへ行く判断
僕がクランクへ行くのは、だいたい次の条件が重なった時が多い。
- スプーンで反応は出ている(追う/寄る/触る)
- でも釣果に収束しない
- 調整(重さ・色・速度)を一周しても、反応の質が変わらない
これは諦めではない。
次の仮説に進むための切り替えだと思っている。
最初に投げるクランクの考え方
① まずレンジ優先で選ぶ

最初のクランクは、まずレンジで決めるのが分かりやすい。
- 表層〜浅め:SR / MR
- 中層を安定させたい:MR
- 下がった気配がある:DR
迷ったらMR。
僕の中では、スプーンでいう1.6gみたいに「基準」になりやすい。
② 色は後回しでいい

クランクでは、最初は色よりも「泳ぎの安定」と「レンジの合い方」を優先することが多い。
スプーンと同じ感覚で色から触ると、何が効いたのか分からなくなりやすい。
ストリーム型でクランクに行く判断は、より明確になりやすい
流れがあるフィールドでは、
スプーンの重さを上げても、姿勢やレンジが安定しない瞬間が出てくる。
その時、MR/DRクランクは主役になりやすい。
流れの中でも姿勢とレンジを保ちやすいからだ。
クランクで釣れた後、なぜスプーンに戻るのか

クランクで釣れたということは、
そのレンジ、その速度、その通し方が「今の魚」に噛み合った可能性が高い。
だから、その条件をスプーンで再現できるかを確かめる。
クランクは終点ではなく中継点になりやすい。
よくある誤解
- クランク=初心者向け
- クランク=楽して釣る
実際は、状況判断の結果として選ばれるルアーだと思っている。
初心者向け・上級者向けというより、
「今のズレに対して有効かどうか」で選ぶだけ、という感覚に近い。
まとめ|スプーン→クランクは「読み替え」

- スプーンで「今の反応」を読む
- クランクで「通し方のズレ」を埋める
- 理由を持ってスプーンに戻り、状況を読み直す
ルアーを変えること自体が正解ではなく、
変える理由を、自分の中に残せるかどうかだと思っている。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
