防災でソーラーパネルを調べ始めると、どうしても「何Wなら足りる?」という話になりやすい。
自分も最初はそうだった。
ただ、実際にベランダで回してみたり、天気や季節で数字がブレるのを見ていくと、ソーラーの価値は「どれだけ回復できるか」だけでは語れないと感じるようになった。
防災でソーラーが効いてくるのは、電力を一気に回復させる場面というより、判断の余地を残す場面だと思っている。つまり、ソーラーは「主役」ではなく、時間を稼ぐ装備として捉えると整理しやすい。
このページでは、ソーラーパネルを万能装備として持ち上げるのではなく、現実的な前提のもとで「どう組み込むと助かるか」をまとめてみる。
防災ソーラーの役割は「主電源」ではない
なぜソーラーは主役になりにくいのか

停電中に発電できるのは確かに心強い。ただ、防災の現場では発電量が天候・時間・設置条件に強く縛られる。
- 曇りや雨が続くと、発電量は簡単に落ちる
- 冬は日照時間も短く、角度もシビアになる
- マンションのベランダは影や方角の制約が出やすい
だから「ソーラーがあるから大丈夫」と考えるより、ソーラーが効かない日が普通にある前提で組んだほうが現実的だと思う。
それでもソーラーが価値を持つ理由

ソーラーの価値は、ポータブル電源を満タンまで戻すことだけじゃない。
- バッテリーが減るスピードを遅らせる
- 通信や小物電力を細く長くつなぐ
- 「ゼロになる瞬間」を先送りする
この「少しでも先に伸ばせる」が、防災ではかなり効く。判断を焦らなくて済むだけで、行動の選択肢が増える。
ベランダ発電の現実|マンション防災で起きやすい壁
ベランダは“発電に向いていない日”が普通にある

ベランダ発電は、やってみると制約が多い。
- 方角が固定される
- 隣家や建物の影が入りやすい
- 角度調整が難しい(安全面・スペース面)
- 「出しっぱなし」にしづらい
それでも、条件が揃った日にしっかり発電できると、停電時の安心感は確実に増える。ただし、万能ではない前提で持っておくのが大事だと思う。
ベランダ発電は「回復の主力」より「ゼロ回避」に向く

ベランダ発電は、電力を一気に取り戻すよりも、減り続ける状況を少しでもマシにする用途で強い。
「今日は回復できた」「今日はほぼ無理だった」が出るからこそ、ソーラーは単体で完結させないほうが気持ちが安定する。
28Wソーラーの立ち位置|小さくても意味がある場面
28Wが物足りなく感じやすい理由

28Wクラスは軽くて扱いやすい反面、期待の置き方を間違えると「全然足りない」と感じやすい。
- スマホを直接つないでも、安定しないことがある
- 曇りや影で一気に弱くなる
- 「家電を回す」発想だとすぐ限界が来る
28Wは「これで生活を回す」ではなく、通信と小物電力をつなぐ装備として考えたほうが後悔しにくい。
28Wが向いている人・向いていない人

28Wが刺さるのは、守りたい対象が小さい人だと思う。
- スマホ、ライト、ラジオなどの小物が中心
- 「ゼロだけは避けたい」目的が明確
- 軽さと収納性を優先したい
逆に、冷蔵庫やポタ電回復を前提にすると、28Wだけでは厳しい日が多い。向き不向きがはっきりする装備だと思う。
28Wは「接続」と「置き方」で満足度が決まる

28Wクラスは、細かいところで差が出る。
- 直挿しより、モバイルバッテリー経由のほうが安定しやすい
- 角度と場所で発電量が大きく変わる
- 時間帯の相性が強い(朝夕は落ちやすい)
つまり、性能より運用が大事。ここが噛み合うと「小さくても助かる装備」になる。
100W・200W・300Wの境界線|後悔しやすいポイント
大きいほど良い、でも運用が急に重くなる

出力が上がるほど回復力は上がる。ただ、同時に運用の難易度も上がる。
- サイズが大きいほど展開が大変
- 重いほど持ち出しが億劫になる
- 収納場所と取り回しが現実問題になる
防災は「使う前提」で考えたい。大きすぎて出せないなら、数字が良くても意味が薄くなる。
200Wは「運用できる最大感」になりやすい

自分の感覚では、200Wは「現実的に運用できる上限」に収まりやすい。
- 片手で持てる重量感の範囲に収まるモデルが多い
- サイズがギリギリ展開しやすい
- 収納すると意外と平たくなって困りにくい
もちろん環境によるけど、「これ以上大きいと展開が面倒になりそう」というラインに200Wがいることが多いと思う。
200Wソーラーがあると「電力判断が楽になる」理由
回復量そのものより、判断の余地が残る

200Wが効くのは「満タン回復」より、ゼロに向かう不安を遅らせられるところだと思う。
- 日中に少しでも戻せる見込みがある
- 通信やライトを守りやすくなる
- 「今日はどこまで使っていいか」を決めやすい
電源が減っていく中で、戻せる可能性があるだけで判断が変わる。ここが防災では大きい。
活きる瞬間・活きない瞬間

200Wでも、刺さる日と刺さらない日がある。
- 晴れていて、日照が取れる → 効きやすい
- 曇り・雨・冬・影が多い → 効きにくい
- 「回復できない前提」の日に、無理に期待するとしんどい
だから200Wは「これがあるから勝ち」ではなく、「条件が揃えば強いし、揃わない日も普通にある」と思って持つほうが楽だと思う。
200Wを2枚そろえる判断|運用を崩さない考え方
追加するなら「同一モデル」が基本になる

ソーラーを追加するなら、同じメーカー・同じ型番で揃えるほうが管理が楽になる。並列・直列などの接続を考えると、バラバラの構成は後から面倒になりやすい。
2枚あると「回す」設計に寄せやすい

2枚あると、発電が取れる条件の日に回復力を上げやすい。逆に、出せない日は潔く諦めやすい。ここも「時間を稼ぐ」設計と相性がいい。
200Wは「出しっぱなし」に向かない|非常時ギアとしての距離感
日常運用より「必要な時に出す」のが現実的

ベランダ常設は、スペースや防犯、天候、劣化などの理由で難しいことが多い。だからこそ、200Wは非常時ギアとして「必要な時に出して、使って、しまう」距離感が合うと思う。
防水・作りの安心感は重要
非常時に出す装備だからこそ、作りがしっかりしていること、防水などの耐候性があることは安心につながる。細かい安心感が、いざという時の行動を軽くする。
THORR 200Wソーラーパネルの位置づけ(レビュー導線)

自分が使っているTHORRの200Wパネルは、200Wクラスの中でも軽量寄りで、サイズ感も「これ以上大きいと展開が面倒になりそう」というラインに収まっていると感じている。
- ポタ電向けの変換コネクターが付属していて運用しやすい
- 条件が揃えば、どのポタ電にも供給できる
- 1枚目が良かったので、同一モデルで2枚目を追加した
- 畳むとかなり平たく、収納で困りにくい
実測レビューや細かい使い勝手は、個別記事でまとめている。
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まとめ|ソーラーは「発電する装備」ではなく「判断時間を増やす装備」

防災ソーラーは、発電量だけで期待値を置くと苦しくなりやすい。逆に、主役ではなく補助として「ゼロを避ける」「判断の余地を残す」目的で組み込むと、かなり現実的になる。
28Wは小物と通信の延命に強い。200Wは条件が揃った時に回復を助け、電力判断を楽にしてくれる。どちらも万能ではないけれど、時間を稼ぐ装備としては確かな価値がある。
迷ったら、この母艦に戻って「自分が稼ぎたい時間はどこか」を起点に考えると、選択がぶれにくくなると思う。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
