止水ポンドで「なんか水が重い日」がある。
巻いているのに、いつもの感触じゃない。ラインが水を引っぱっているというより、水のほうがルアーを掴んでくる感じ。
その日、原因はすぐ分かった。水中に藻が増えていて、スプーンを通すたびにスナップ周りに藻が溜まっていった。
結果、ゆっくり引くとスプーンが止まる。動かない。泳がない。
魚はいるのに、スプーンがほぼ機能しない日だった。
藻が多い日は、スプーンが「止まる」

藻が絡むと、スプーンの泳ぎはすぐ崩れることが多い。
特に厄介なのが、スプーン本体より先に「スナップ」が詰まっていくこと。
スナップが藻を抱えた状態になると、ルアーの先頭に抵抗物が増える。ここで起きるのは、だいたい次の3つ。
- ルアーの姿勢がズレる
- 揺れが弱くなる(あるいは消える)
- ゆっくり引くほど泳ぎが破綻しやすくなる
この日は本当にそれで、普通のスプーンを投げるほど「何もしていない時間」が増えていった。
なぜ「ゆっくり」が一番キツくなるのか

藻が絡む日は、ゆっくりが一番難しく感じることが多い。
理由は単純で、スプーンが泳ぐための最低限の水押しが作れないから。
ゆっくり引くほど水流は弱くなる。そこに藻の抵抗が乗ると、スプーンが「水を掴めない」状態に寄っていく。
結果、泳ぎが止まる。ルアーの仕事が消える。
「ゆっくり丁寧に」引きたい時ほど、藻が邪魔をする日はその丁寧さが仇になってしまう。
その日、グラビティだけが動き続けた

いろいろ投げた。けど、結局ほとんどが止まった。
そんな中で、グラビティだけは「泳ぎ続けた」。
正直、ここまで差が出ると思っていなかった。
藻が多少スナップに乗っても、完全に動きが消えない。ゆっくり引いても、ちゃんと水を噛んでくれる感触が残っていた。
結果として、その日は他のスプーンが全滅に近い流れの中で、グラビティでは魚を拾えた。
こういう「状況の穴」を埋められるのは、スプーンとしてかなり大きい強みだと思う。
なぜ動き続けたのか(ここは仮説)

ここは断定できないので、仮説として書く。
自分が感じたのは、「水を噛む力が残る」こと。
藻が絡むと、スプーンは水を噛む前に姿勢が崩れることが多い。グラビティはその崩れ方が遅い。あるいは、崩れても戻る。
カップ角度とか、反転の戻り方とか、そういう設計の差が出ている気がする。
藻が増えて“水が重い”日に、スプーンの形状差が表に出る。
この体験で、グラビティは「釣れる日」だけじゃなくスプーンを「成立させる日」にも強いと思うようになった。
藻が絡む日の立ち回り

藻の日は、工夫というより「止まらないための手当て」が効くことが多い。
- 数投に一回、スナップ周りを見て藻を取る
- ゆっくりが止まるなら、少しだけ速度を上げて“水押し”を作る
- 同じレンジで粘らず、通す層を変えて藻の少ない帯を探す
- それでも厳しいなら、動きが残る形状のスプーンに寄せる
藻が絡む日は、釣りが下手になった気がして気持ちが沈みやすい。
でも実際は、ルアーが成立しにくい条件に当たっているだけのこともある。
「今日は水が重い」って気づけるだけで、変な焦りは減る。
まとめ

藻が増えた止水ポンドでは、スプーンが止まる日がある。
その日の「釣れない」は、魚のやる気より先に、ルアーの成立が崩れていることもある。
グラビティが動き続けたのは、そういう日の“残り方”として強い体験だった。
釣るためというより、釣りを壊さないための一枚。信頼度が一気に上がった日だった。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
