巻き上げは、やり方さえ合っていれば必ず釣れる魔法の動作、というわけではない。
同じように巻き上げていても、反応が出る魚と、まったく反応しない魚がはっきり分かれる場面がある。
それはルアーやカラーの問題というより、
魚が今どんな状態でそこにいるか、という違いが大きいと感じている。
巻き上げが効くかどうかは、
「どこに魚がいるか」よりも、
「どんな気分でそこにいるか」に左右されることが多い。
ボトムに溜まっている「休憩モード」の魚
止水ポンドの深場や、駆け下がりの下。
水温が安定していて、流れもなく、楽にいられる場所には、
明らかに動きの少ない魚が溜まっていることがある。
このタイプの魚は、
- 自分から追い回す気はあまりない
- 横方向の速い動きには反応しづらい
- ルアーを見てはいるが、食う理由がない
ここで横引きだけを続けていると、
「いるのに釣れない」時間が続きやすい。
巻き上げが効くのは、こういう魚だ。
ボトム付近でじっとしている魚に対して、
下から上にゆっくりとレンジを変えながら見せることで、
「逃げるもの」ではなく、
「気になる存在」としてルアーを認識させやすくなる。
休憩モードの魚にとって、
巻き上げはスイッチを入れるきっかけになりやすい。
駆け上がりで差してくる魚
駆け上がり付近は、
- 下に溜まっている魚
- 縁を回遊して差してくる魚
この二つが交差しやすい場所になる。
このエリアでは、巻き上げがかなり分かりやすく効くことが多い。
ボトム側から巻き上げてくるルアーに対して、
下からついてきて、そのまま食い上げる。
あるいは、駆け上がりの途中で待っていた魚が、
タイミングよく差してくる。
ここで大事なのは、巻き上げの角度とスピード。
速すぎると素通りされ、
遅すぎると見切られる。
「追えるけど楽じゃない」くらいの動きが、
一番反応を引き出しやすい。
駆け上がりは、
巻き上げがしっかり釣りとして成立するポイントだと思っている。
追いはするが食い切らない魚
巻き上げをしていて、
- 後ろについてくる
- 途中まで追う
- でも最後は食わない
こうした反応が続くことも多い。
この状態の魚は、
完全にやる気がないわけでも、
完全にスイッチが入っているわけでもない。
巻き上げで興味は持たせられているが、
食う理由がまだ足りていない状態だ。
この場合は、
- 巻き上げのスピードを少し上げる
- 巻き始めの位置を変える
こうした小さな変化が効くことが多い。
巻き上げは、
一度やって終わりの動作ではなく、
反応を見ながら微調整するためのベースとして使える。
巻き上げでスイッチが入る瞬間
巻き上げを続けていると、
明らかに反応が変わる瞬間がある。
それまで無反応だったのに、
- 急にひったくるように食った
- 同じコースで連続して反応が出た
- 追い方が一段階強くなった
こうした変化が出たとき、
魚の状態が「見る側」から「食う側」に切り替わっている。
巻き上げは、
最初から釣るためだけの動作というより、
魚の状態を動かすための動作だと思っている。
まとめ|巻き上げは魚の状態を読むための釣り

巻き上げは、すべての魚に万能に効く方法ではない。
ただ、
- ボトムで止まっている魚
- 駆け上がりに差す魚
- 半端に反応している魚
こうした状態を分けて考えることで、
「今なぜ効いているのか」「なぜ効かないのか」が見えやすくなる。
巻き上げは、魚を探す釣りであり、
魚の気分を探る釣りでもある。
そういう目線で使うと、
止水ポンドの見えない釣りが、
少しずつ立体的になってくる。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
