防災用の電源は「容量が大きければ安心」ではない。
とくに、車が使えない災害では状況が一変する。
走行充電が使えない。
燃料も入らない。
移動もできない。
この瞬間、ポータブル電源は「回復できないリソース」に変わる。
この記事では、車が使えない災害で電源がどう詰むのか、そして詰む前に何を判断すべきかを整理する。
車が使えない災害とはどういう状態か
「車が使えない」は、単に運転できないという意味ではない。
防災上は、主に次の3つの状態を指す。
・道路が寸断されて動けない
・燃料が入手できず使えない
・自宅避難で外に出られない
この状態では、
・走行充電は完全停止
・シガーソケット充電は意味を持たない
・回復手段はソーラーのみ、もしくはゼロ
つまり電源は減る一方の資源になる。
回復手段を失った瞬間にやるべきこと

一番危険なのは、
「残量が減ってから考え始めること」。
回復できないと分かった時点で、運用は即座に切り替える必要がある。
ここで必要なのは節電ではない。
用途の切り捨てだ。
電源が詰む前に切る順序
STEP1|娯楽・快適用途を即切る
迷わず切る。
・テレビ
・PC作業
・不要な照明
・サーキュレーターの多用
これらは一切、命に直結しない。
STEP2|冷房を「連続運転」から外す

冷房は命を守るが、常時運転は成立しない。
この段階で冷房は「時間制」に落とす。
例:
・30分稼働 → 90分停止
・就寝前/起床後のみ稼働
ここで必ず、
「この電源で何時間守りたいか」を再計算する。
STEP3|冷房を諦める判断ライン

次の状態が見え始めたら、分岐点に入る。
・室温が35℃を超える
・夜間も温度が下がらない
・体調に違和感が出始める
この状況で冷房を無理に回すと、電源が先に尽きる。
冷房が「守れない」と判断したら、
・冷房に電力を突っ込まない
・電源の役割を切り替える
これは撤退ではない。
役割変更だ。
冷房を切った後、電源が担う役割
このフェーズで電源が守るのは、
・スマホ1台
・照明1灯
・通信と情報収集
つまり、判断力を守る電源になる。
冷房・調理・快適性は、この段階では役割を終えている。
ソーラーがある場合の現実的な期待値

ソーラーができるのは、
・スマホ充電
・ライト
・小型バッテリー
・低消費USB機器
できないのは、
・エアコンの回復
・冷蔵庫の長時間維持
・ポータブル電源の素早い満充電
ソーラーは復活装置ではない。
時間を稼ぐ延命装置だ。
完全に回復手段がゼロになった場合
ここまで来たら、電源の用途は一つに絞られる。
・連絡手段
・情報取得
・最低限の照明
電源は生存判断のためだけに使う。
それ以外に使えば、判断力ごと失う。
電源が尽きる前に決めておくべき3つのこと
事前に、必ず決めておく。
・冷房を諦める温度・時間
・通信専用に切り替える残量%
・電源が尽きた後の行動(待機/避難)
電源が空になる前に、決断は終わっていなければならない。
まとめ|電源は「時間」、時間は判断で伸びる

電源は万能ではない。
回復できない電源は、ただの時間だ。
そして時間は、使い方次第で伸びも縮みもする。
最後に守るべきなのは、電力ではない。
判断力だ。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
