今回の冬キャンプでも、結局このベンチを持っていった。
選択肢がないわけじゃない。
それでも車に積む段階で、手が自然に伸びるのがCHUMSのバックウィズベンチだ。
設営したあと気づくと、妻と子どもが並んで座っている。
特に「ここに座りなさい」と言ったわけでもなく、いつの間にか定位置になっている。そういう道具は、だいたい理由がある。
軽い。設置が楽。見た目がかわいい。
でもそれだけじゃなく、ちゃんと使える。雰囲気ギアに見えて、実用で裏切らない。
このバランスは、意外と珍しい。
ただ一つ問題があるとすれば、最近はあまり売っていないことだ。
廃盤なのか、在庫が少ないだけなのかは分からないが、今は新品で見かける機会はかなり減っている。
このベンチの立ち位置を最初に整理する
CHUMSのバックウィズベンチは、細かいスペックで優位性を競うタイプのギアではない。
使ってきて感じる核は、かなり明確だ。
- 2人掛けのポータブルベンチ
- 驚くほど軽い
- 設営が異常に楽(出して開くだけ)
- 雰囲気ギアに見えて、実用性が高い
この4つが、そのままこのベンチの性格を表している。
特に強いのは、「軽量 × 2人掛け × ファミリー受け」という組み合わせだ。
軽量なベンチは1人用が多く、2人掛けになると途端に重くなるケースが多い。
その中で、大人2人が座れるサイズ感を保ちながら、運搬のストレスがほとんどないのは大きな特徴だと思う。
さらに、いかにも「道具」という見た目ではなく、サイトの空気を柔らかくするデザイン。
それでいて、座り心地や安定感はちゃんとしている。
見た目重視で使いづらいベンチでもなく、実用一点張りで無骨すぎるわけでもない。
この中間にうまく収まっているのが、バックウィズベンチの一番の強さだ。
一番の特徴は“驚くほど軽い”こと

このベンチを使っていて、毎回一番に感じるのは「とにかく軽い」という点だ。
2人掛けベンチというカテゴリーを考えると、この軽さは正直かなり異常だと思っている。
2人掛けなのに、運ぶのが苦じゃない
フレームが軽量に作られているおかげで、持ち上げた瞬間に「あ〜、楽だな〜」となる。
車からサイトまでの移動も、ほとんど負担を感じない。
- フレームが軽量で、持ち上げるのが苦にならない
- 車からサイトまで運ぶ距離が気にならない
- 「持ちたくない」「後回しにしよう」が起きない
キャンプ道具は、どれだけ良くても「重い」と感じた瞬間に出番が減っていく。このベンチは、そのラインを明確に下回っている。
軽い=やわじゃない、という安心感
軽量なベンチというと、どうしても強度に不安が出やすい。
でも、バックウィズベンチはその心配がほとんどなかった。
- 大人2人で座っても、きしみや不安定さを感じない
- 子どもが勢いよく座っても、ヒヤッとしない
- 複数回使っても、ヘタりや歪みを感じない
「軽いけど不安」「丈夫だけど重い」というどちらかに振れがちな中で、このベンチはそのバランスがかなりいい。
軽さと強度がちゃんと両立しているからこそ、家族用ベンチとして安心して使い続けられている。
設置が恐ろしく楽=使われ続ける理由
バックウィズベンチがキャンプに連れて行かれ続けている理由は、見た目でも軽さでもなく、設置が圧倒的に楽なところにある。
疲れているとき、時間が押しているときほど、この差ははっきり効いてくる。
出して、広げて、終わり
設営は本当にこれだけだ。
- 組み立て作業が一切ない
- 向きや手順を考える必要がない
- 迷う工程がゼロ
車から出して、広げて、置く。
言葉にすると当たり前だが、疲れている状態では、この「頭を使わなくていい」という点が想像以上に大きい。
とくに撤収前後や、到着直後のゴタつく時間帯に、この楽さが際立つ。
「とりあえず座る場所」が即完成する強さ
設営が楽ということは、使われるまでのハードルが低いということでもある。
- キャンプ場に到着してすぐ
- 焚き火の前で一息つきたいとき
- 子どもが待機する場所として
「あとで出そう」ではなく、一番最初に出されるベンチになる。
結果として、家族が自然に集まる場所になり、使われる時間も長くなる。
設営難度が低い=登場回数が増える。
このベンチは、そのシンプルな事実をそのまま体現している。
家族キャンプでのリアルな使い方

バックウィズベンチは、気づくと、自然にそこが定位置になっているタイプの道具だ。
結局、妻と子どもがここに座る
キャンプには他にも椅子を持っていっている。
- 1人用のチェアもある
- 座り心地のいい椅子もある
- 機能的には十分な選択肢が揃っている
それでも、気づくと妻と子どもはこのベンチに並んで座っていることが多い。
理由はたぶんシンプルで、
- 距離が近すぎず、遠すぎない
- 「自分の椅子」を主張しすぎない
- 取り合いになりにくい
2人掛けというサイズ感が、家族キャンプではちょうどいい。
結果として、「あの人の椅子」「この人の椅子」と線を引かずに済む場所になる。
居住スペースが“優しくなる”見た目
バックウィズベンチは、機能だけを見るとかなりシンプルだ。
それでも、サイトに置いた瞬間、空気が少し柔らかくなる感覚がある。
- 色味が強すぎず、暗すぎない
- 無機質なギアの中で浮かない
- サイト全体が一気に明るく見える
結果として、写真に残したくなる場面が増える。
「可愛い」という評価は、雰囲気だけの話ではない。
人がそこに集まりやすくなる、空間を和らげるという意味では、ちゃんと実用的な価値を持っていると感じている。
家族キャンプでは、こういう“場の空気を作る道具”が、意外と長く残る。
ベンチとして以外の使い道も優秀
バックウィズベンチは、「座るための道具」としてだけ使われている時間のほうが、実は短い。
キャンプでは、とりあえず物を置く場所としての役割もかなり大きい。
物置き台としてちょうどいい
高さと安定感が絶妙で、何かを一時的に置く台として本当に使いやすい。
- クーラーボックスの仮置き
- トートバッグやリュックの置き場
- 調理前のギアやケース類
地面に直接置きたくないものを、気軽に逃がせる場所があるだけで、サイトの動線がかなり楽になる。
使っていない時間が「邪魔」にならず、きちんと役割を持てるのは大きなポイントだ。
“雑に扱っても成立する”のがありがたい
このベンチは、いちいち気を使わなくていい。
- 多少ラフに置いても気にならない
- 荷物をガサっと乗せても不安がない
- 汚れを過剰に気にしなくて済む
結果として、自然と手が伸びる回数が増える。
「これは丁寧に扱わなきゃ」という意識がいらない道具は、キャンプでは本当に強い。
雑に扱えるから雑に扱われるのではなく、雑に扱っても機能が崩れないから、出番が減らない。
バックウィズベンチは、そういうタイプのギアだと感じている。
正直なデメリット・向かない点
ここまでかなり好意的に書いてきたが、もちろん万能ではない。
実際に使っていて感じた分かりやすい弱点も、ちゃんと書いておく。
今は入手しづらい
一番大きなデメリットは、今はかなり手に入りにくいという点だ。
- 新品在庫を見かけることがほとんどない
- 廃盤かどうかははっきりしない
- 実質的には中古流通がメインになる
「気になったから今すぐ買う」という動きが取りづらいのは、正直かなり不便。
ただし、これは製品そのものの欠点というより、流通状況の問題なので、評価とは切り分けて考えたほうがいい。
折りたたんでも横幅は残る

バックウィズベンチは、折りたたむと確かに薄くなる。
ただし、横方向の長さはそのまま残るため、コンパクトとは言いにくい。
- 厚みは抑えられる
- でも全長は短くならない
- 積載時に横幅スペースを取る
車載では「隙間にねじ込む」というより、専用スペースを確保するイメージになる。
これは、
- とにかく軽い
- 設営が異常に楽
という強みとの明確なトレードオフだ。
コンパクトさ最優先の人には向かないが、設営と使い勝手を優先する人なら納得できる欠点だと思っている。
それでも「完成度が高い」と言える理由
入手性や積載サイズといった弱点はある。
それを分かったうえでも、このベンチを使い続けている理由はとてもシンプルだ。
- 軽い ─ 2人掛けとは思えない軽さで、持ち出す心理的ハードルが低い
- 楽 ─ 出して広げるだけ。考える工程が一切ない
- かわいい ─ サイトの雰囲気が一段階やさしくなる
- 実用的 ─ 座る・置く、どちらでも成立する
- 家族が自然に使う ─ 説明しなくても、いつもここに人が集まる
この全部を同時に満たしているベンチは、実はあまり多くない。
どれか一つが突出しているわけではないが、
どれかが大きく欠けてもいない。
だからこそ、使っていて不満が出にくい。
ポータブルベンチとして見たとき、「完成度が高い」という評価に落ち着く理由は、結局ここにある。
特別な使い方をしなくても、
特別に気を遣わなくても、
ちゃんと役割を果たしてくれる。
それが、このベンチの一番の強さだと思っている。
どんな人に向いているか
- ファミリーキャンプが中心の人
- 車移動が前提で、積載にある程度余裕がある人
- テーブル+チェアではなく、座る場所をまとめて作りたい人
- 機能だけでなく、サイトの雰囲気や気分も大事にしたい人
「軽くて楽で、ちゃんと使える」。
そのうえで、見た目も含めてキャンプを楽しみたい人には、かなり相性がいい。
向いていない人
- バックパック装備が前提の人
- 車内積載にほとんど余裕がない人
- とにかく最小サイズ・最軽量を最優先したい人
折りたたんでも横幅は残るため、
積載効率を突き詰めたいスタイルには正直向かない。
軽さと設営の楽さを取る代わりに、
「多少スペースを使う」というトレードオフを受け入れられるかどうかが分かれ目になる。
入手できない場合の代替案|今選ぶならこの系統
CHUMS バックウィズベンチは、現状かなり入手しづらい。
ここでは完全な代替品ではなく、
「方向性が近い」「判断の軸を引き継げる」ベンチを挙げておく。
① Coleman リラックスフォールディングベンチ
もっとも分かりやすい代替が、コールマンの定番フォールディングベンチ。
- 2人掛けベンチ
- 設営は「出して開くだけ」
- 安定感が高く、入手性も良い
バックウィズベンチと比べると、
軽さや可愛さでは一段落ちるが、
「とりあえず家族で座れる場所を作る」目的なら十分成立する。
実用寄り・失敗しにくい選択肢としてはかなり優秀。
② キャプテンスタッグ ローベンチ
キャプテンスタッグのベンチは、さらに実用重視。
- 価格が比較的安い
- 構造がシンプルで安心感がある
- 多少ラフに扱っても問題ない
一方で、雰囲気・サイトの華やかさという点ではかなり割り切りが必要。
「座れればOK」「物置き兼用」と割り切れる人向け。
まとめ|CHUMS バックウィズベンチは「場を作る道具」
- 椅子というより、居場所を一つ作る道具
- 軽さは正義。運ぶこと自体が苦にならない
- 設営が楽だから、結果として使われ続ける
- 今あまり売っていなくても、良いものは良い
性能やスペックで語りきれる道具ではないけれど、
家族が自然と集まる場所を作ってくれる、という点で完成度はかなり高い。
キャンプの快適さは、機能だけで決まらない。
どこに座り、誰と過ごすか。
その「場」をつくれる道具は、意外と少ない。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
