夏の防災を考えたとき、真っ先に不安になるのが停電中の暑さだ。
ポータブル電源があれば冷房も動かせる。
そう思って調べ始めると、
「何時間動くのか」「何Wh必要なのか」「結局どれを買えばいいのか」
情報だけが先に増えていく。
ただ、先に結論を置く。
防災で守れる冷房時間は、3〜6時間が現実ラインだ。
これは理想論ではなく、条件を揃えて逆算した結果になる。
防災における「冷房」の前提条件
冷房の話は、前提を揃えないと必ずズレる。
防災で想定する冷房は、僕の場合だけど、次の条件を基準にすることにしている
・部屋は6畳前後(家族3人が自宅避難で効率的に過ごすことを想定した空間)
・エアコンは100V家庭用(冷房時400〜600W)
・外気温は35℃前後の真夏日
・目的は快適ではなく命を守ること
常時フル稼働ではない。
弱冷房を、必要な時間だけ断続的に使うことが前提になる。
ポータブル電源の「実効容量」という現実
ポータブル電源は、公称容量をそのまま使えるわけではない。
変換ロスや安全制御を含めると、実際に使える電力量はおよそ70〜80%前後になる。
この前提を無視すると、稼働時間の見積もりは必ず甘くなる。
容量別に見る冷房の稼働時間目安

実効容量を考慮した上で、冷房の稼働時間を整理するとこうなる。
500Whクラス:30分〜1時間
1000Whクラス:1〜2時間
1500Whクラス:2〜3時間
2000Whクラス:3〜4時間
3000Whクラス:5〜6時間
いずれも、冷えたら切る運用が前提だ。
一晩中つけっぱなしという使い方は、現実的ではない。
なぜ「6時間」がひとつの壁になるのか
冷房は瞬間的に電力を消費する。
夜間も完全には止められない。
そして、朝までに回復できなければ翌日はさらに厳しくなる。
つまり、
ポータブル電源単体では長期戦に耐えられない。
これが「大容量を一台買えば安心」という考え方が危険な理由だ。
実際に成立する冷房の使い方

防災で冷房をうまく使っている人の運用は、ほぼ共通している。
設定温度は27〜28℃。
風量を使い、短時間で体温を下げる。
部屋が冷えたら止める。
そして、時間帯を絞る。
・14〜18時の最も危険な時間帯
・就寝前のクールダウン
この使い方であれば、3〜6時間の冷房でも十分に命は守れる。
冷房を守るなら「電源単体」で考えない

冷房を本気で守りたいなら、発想を変える必要がある。
ポータブル電源単体で完結させようとしないことだ。
現実的な防災冷房は、
・ポータブル電源
・走行充電(車)
・扇風機や遮熱などの補助
この組み合わせで初めて成立する。
電源は量ではない。
回し続けられるかどうかで価値が決まる。
夏の防災で本当に考えるべきこと

一日中快適に過ごすことを目標にしない。
最も危険な時間帯を、確実に乗り切ること。
冷房を何時間守れるか。
その答えを現実に落とし込むと、3〜6時間という数字に行き着く。
備えがあると、判断が楽になる。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
