ゴーグルは、防災グッズとしてはあまり語られない装備だ。
ヘルメットや手袋、長靴ほど「必須」という空気はなく、
正直、持っていなくても作業は始められてしまう。
だからこそ、判断が難しい。
ゴーグルは、
必要な場面では確かに役立つが、常時つけ続ける装備ではない。
この前提を外すと、かえって危険になることもある。
ゴーグルが役立つ場面
災害後の現場で、ゴーグルが効いてくるのは、次のような状況だ。
- 粉塵や砂埃が舞いやすい作業
- 瓦礫や木材、コンクリートを崩す・動かす場面
- 上から細かい破片が落ちてくる可能性がある環境
- 強風で異物が目に入りやすい場所
特に、
目に何かが入った瞬間に作業が止まる状況では、
ゴーグルは確実に「助けになる装備」だった。
目は、ケガをすると一気に行動不能になる。
そういう意味では、
短時間・局所的な防御としては非常に有効だ。
長時間作業で感じたゴーグルの限界
一方で、実際に長時間作業をしていると、
ゴーグルの弱点もはっきり見えてくる。
- 汗で内側が曇る
- 視界が徐々に白っぽくなる
- 呼吸と同時にレンズが湿る
- 顔との隙間に汚れが溜まる
時間が経つほど、
「見えているつもりで、実は見えていない」状態になりやすい。
これはかなり危険だ。
足元の釘、割れたガラス、段差。
ゴーグルで視界が悪くなることで、
別の事故を呼び込む可能性も出てくる。
防塵マスクとの共通点

ゴーグルの立ち位置は、防塵マスクとよく似ている。
防御力は高い。
ただし、
常用を前提にすると、作業効率と安全性が落ちる。
だから実際の現場では、
- 危険度が高い作業だけ着用する
- 区切りの良いところで外す
- 常に視界の状態を確認する
こうした使い方が現実的だった。
優先順位としてのゴーグル

装備全体の中で見ると、ゴーグルの優先順位はこうなる。
- 最優先:ヘルメット
- 最優先:鉄板入り長靴
- 最優先:ニトリルグローブ
- 次点:防塵マスク
- 次点:ゴーグル
ゴーグルは、
「あった方がいい」装備ではあるが、
「これがないと始まらない」装備ではない。
だからこそ、
使う場面をあらかじめ想定しておくことが重要になる。
ゴーグルは「判断するための装備」

ゴーグルは、万能な防災装備ではない。
だが、
危険度が一段上がる作業に入るとき、
「一段ギアを上げる」ための装備としては、確かな意味がある。
つけるか、外すか。
今は必要か、今は外すべきか。
その判断を止めないために、
ゴーグルは存在している。
守るための装備であり、
判断を誤らないための装備でもある。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
