走行充電という言葉は、ずっと誤解されてきた。
シガーソケットの12V充電を想像して「大して戻らない」「防災では役に立たない」と語られることが多い。
だが、オルタネーターチャージャーを前提にすると、世界は完全に変わる。
この記事では、デリカD:5(2.4L)で EcoFlow 800W オルタネーターチャージャー を実運用してきた一次体験をもとに、防災で「本当に期待していい走行充電の現実」を整理する。
結論|800W級オルタネーターチャージャーは防災の主戦力になる
結論から。
800W級のオルタネーターチャージャーは、防災において明確に主戦力になる。
理由は単純で、
・走行中に600〜800Wが安定して入る
・1時間の移動で500〜600Wh以上が現実的に回復する
この回復量は、もはや「補助」ではない。
ポータブル電源単体の容量設計と組み合わさることで、電力が循環する構造が成立する。
実測|デリカD:5での走行充電はここまで出る

机上の理論ではなく、実測値で見る。
デリカD:5(2400cc)+ EcoFlow 800W オルタネーターチャージャーの組み合わせでは、次の挙動だった。
高速道路|800Wで張り付き続ける

平坦な高速道路では、入力はほぼ張り付き。
EcoFlowアプリ上では 780〜810W を安定して維持する。
この状態なら、
1時間走行=600Wh以上回復
DELTA3(約1kWh)クラスであれば、片道1時間の移動で「ほぼ満タン扱い」になる。
山間部・アップダウン|600〜800Wを行き来する
勾配や回転数によってW数は揺れる。
それでも、少なくともこの車両環境では 600Wを下回ることはなかった。
体感としては、
・登り:650〜700W
・下り:750〜800W
というイメージ。
「走れば確実に回復する」という感覚が崩れないのが大きい。
アイドリング|150〜450Wで現実的に回復する
アイドリングでは挙動が変わる。
エンジン始動直後は一瞬800Wが入るが、最終的には 150〜450W に収束する。
それでも、
・冷蔵庫の維持
・通信機器の充電
・最低限の生活電力
を支えるには十分な入力だ。
ただし本領は、あくまで走行中にある。
防災視点で重要なのは「回復速度」
防災では、総容量よりも回復速度が効いてくる。
800W級オルタネーターチャージャーがあると、
・避難拠点間の移動
・給水や物資取得の往復
・環境変化に合わせた移動
これらの行動そのものが充電行為になる。
「使って減る」ではなく、
「動くことで戻る」構造ができる。
逆給電があることで“車の不安”も消える
EcoFlow 800Wは逆給電にも対応している。
実際に、車内灯を長時間使用した後でも、ポータブル電源側から給電することでエンジン始動に問題はなかった。
これにより、
・夜間待機
・仮眠
・照明の使いすぎ
といった「うっかり」が致命傷にならない。
車のバッテリー上がりという別系統のリスクも同時に潰せる。
なぜ800Wが安全に成立するのか

鍵は制御だ。
EcoFlowのオルタネーターチャージャーは、オルタネーター負荷を常時監視し、
800W → 600W → 400W
と状況に応じて自動調整する。
だから、
・高速では張り付き
・山道では緩和
・アイドリングでは抑制
という挙動になる。
「無理に引き出して壊す」設計ではなく、車両と共存する設計だ。
まとめ|走るたびに回復する電力循環が、防災の質を変える

800W級オルタネーターチャージャーがあると、
電力は「溜めるもの」から「循環するもの」に変わる。
これは、
・夏の冷房判断
・冷蔵・冷凍の維持
・通信と情報収集
すべての判断ラインを底上げする。
防災で重要なのは、
ゼロにならない構造を作ること。
オルタネーターチャージャーは、その中核になり得る装置だった。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
