エリアトラウトって何が面白いのか。
正直に言うと、始める前は全く分かっていなかった。
僕はもともと海でしか釣りをしてこなかった。堤防でサビキ、投げ釣り、少しルアー。SUPで沖に出て餌釣りやジギング。
釣りといえば、広い海が当たり前だった。
そんなとき、友人からエリアトラウトに誘われた。
頭に浮かんだのは「釣り堀で魚釣って何が面白いんだろう、、?」というよくある疑問。
簡単に釣れてすぐ飽きるんだろう、と思っていたけれど、、、
最初の一匹と、そのあとの沈黙

当日はタックルもルアーも友人に借りた。ルールを教わり、投げ方を教わり、巻き方を教わる。
朝イチだったこともあって、クランクであっさり一匹釣れた。
そのときの正直な感想は、「魚いっぱいいるんだから、そりゃ釣れるよな」だった。
でも、そこからが長かった。
一時間くらい、何も起きない。目の前には魚が見えているのに、まったく口を使わない。
その横で、友人はコンスタントに釣り続けている。
同じ池、同じ魚のはずなのに、なぜか差が開いていく。
エリアは“設計する釣り”だった

なぜ釣れないのか。そこからようやく考え始めた。
「コツはなんなんだい?」と友人に色々と聞いてみる。
ルアーのローテーション、通すコース、泳ぐレンジ、巻くスピード。
と言われたけど、全く意味がわからない。だからとりあえずルアーを変えたり投げる方向を変えたりしてみた。
教えてもらったやり方でルアーの通し方を変えたとき、また一匹釣れた。
そこでエリアは「魚がいる場所」ではなく、「自分がどこを通すか」で結果が変わる釣りなんだとわかった。
餌釣りのように待つ時間はほとんどない。海のルアーのように激しくしゃくったりもしない。
ルアーは動かし続ける。けど、その動かし方はもっと繊細で、きちんとそこには意味がある。
その日の友人との釣果の差は、当然めちゃくちゃに開いた。
でも帰り道、次はもっと釣れる気がしていた。頭の中に、次のプランが浮かんでしまっていたからだ。
この時点で既にエリアにハマりかけていた。
海との違いがはっきりしてきた

海釣りは、まず魚がいる(回遊してくる)であろうポイントに入ることが何より大事な釣りだと思っている。
そして潮の動きや地合いが大きく釣果に影響する。正直運も大きく絡む。
サビキ、ジギング、例外なく地合いに支配される。
SUPで沖に出たときは、スレていない魚相手だから、群れに当たれば釣れる確率は高い。
ただしそこに至るまでの過程が大変だ。海は地合いとポイント選びがとにかく重要な釣りだ。
広い海では、キャストの精度はそこまでシビアではない。
アピールを強くしたり、大きく動かしたりする面白さがある。
海そのものの気持ちよさも大きい。
一方エリアは、魚は確かにたくさんいる。
でも、レンジが少しズレるだけで、まったく反応しないことがしょっちゅうある。
海よりも緻密に通す必要がある。
投げる距離が短い分、キャスト回数は自然と増える。探る層も細かく変わる。
その繰り返しの中で、キャストが勝手に上達していく感覚もあり、これは嬉しい副産物だなと感じた。
魚とのやり取りが圧倒的に増える

エリアをやっていて一番よかったと感じているのは、魚とのやり取りの回数だ。
一日で何度もフッキングして、何度もランディング(取り込み)する。
その一連の動作が、体に残っていく。
エリアの人たちは魚の取り込みが本当にうまいなーと感じる。
僕も海釣りだけやっていた頃より、魚を落ち着いて取り込めるようになった気がする。
SUP釣りではこのランディング感覚はめちゃくちゃ役に立っている。つまり手前でのバラシが減った。
エリアをやってから、海が少し変わった

エリアを始めてからは、海釣りにも変化が出た。
釣れないとき、ただ地合いを待つだけではなくなった。
レンジはどうか、スピードは合っているか。
違うパターンはないか。
エリアで「考えて釣れた」体験があるから、海でも状況をみる癖が以前よりついた。それが正解なのかはわからないけど、釣果上昇の手応えは感じている。ポイント選択にも新しい視点が増えた気がする。
海を縮小した世界がエリアにあって、
エリアを拡大した世界が海にある。
まだまだ腕は足りないけれど、なんとなくそんなことを考えるようになった。
1匹は簡単。でも続けると差が出る

エリアは、最初の一匹は割と釣れることが多い。
でも時間が経つほど、うまい人との差がじわじわ広がっていく。
同じ池で、同じ魚を相手にしているのに、結果が違ってくる。
その差が、正直面白さの中心だと思っている。
ただの釣り堀だと思っていた場所は、釣り思考の鍛錬所だった。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
