エリアトラウトを始めるとき、リールで一番悩む人は多いと思う。 番手、ギア比、価格帯、防水性、メーカー……情報は山ほど出てくる。
でも結論から言えば、エリアトラウトではリールに多くを求めなくていいと僕は思っている。
これは「安物でいい」という話でも、「高級リールを否定する」という話でもない。
迷わないための基準を先に作っておこう、という話だ。
前提|海とエリアトラウトでは、リールに求めるものが異なる
海釣りでリール性能が重要になる理由
海釣りでは、リールに求められる性能がかなりシビアになる。
- 潮をかぶる
- 塩分による腐食
- 防水性能や耐久性の差が寿命に直結する
実際、海で使うと、気をつけていても徐々に巻き心地が悪くなったり、 内部が錆びてしまうことが多かった。 防水機構が弱いリールほど、この傾向は強い。
エリアトラウトではそこまで気にしなくていい理由
一方でエリアトラウトは淡水。 水をかぶる場面も少なく、普通に使っていれば錆びることはほとんどない。
だからエリアでは、 海釣り基準の防水性能やタフネスを過剰に気にする必要はないと思っている。
スピニングリールを選ぶ理由|まずは迷わない形から始める

エリアトラウトを始めるとき、まず選ぶべきリールはスピニングリールだ。
エリアトラウトの現場を見ても、使われているリールの多くはスピニング。 初心者から上級者まで共通して使われていて、釣りとしての完成度が高い。
ライントラブルが少なく、釣りに集中しやすい
スピニングリールの大きなメリットは、ライントラブルが少ないこと。 バックラッシュの心配がなく、キャストや回収で余計な神経を使わずに済む。
エリアトラウトは、 巻きスピードやレンジ、ルアーの動きに意識を向けたい釣り。 ラインの処理に気を取られにくいというだけで、かなり楽になる。
軽量ルアー・細いラインとの相性がいい
スプーンや小型クランク、トップ系など、 エリアトラウトで使うルアーは軽いものが多い。
ナイロン・PE・エステルといった細いラインも、 スピニングなら無理なく扱える。 エリアトラウトの基本的な釣りをひと通りカバーできるのが強みだ。
ベイトリールの特徴と立ち位置
対比となるベイトリールにも、もちろんメリットはある。
- キャスト精度を出しやすい
- 操作感がダイレクト
- 太い糸を扱える
特定の釣り方や状況では、ベイトが向いている場面もある。 ただし、細いラインや軽量ルアーを前提にすると、 ライントラブル対策やセッティングの知識が必要になる。
まずは「成立しやすい形」を選ぶ
エリアトラウトでは、調整項目を増やしすぎないほうが判断が楽になる。 まずはスピニングリールで、釣りが成立する基準を作るのが良い。
メンテナンスの考え方|「普通」で十分
エリア用のリールで自分がやっているメンテナンスは、とてもシンプルだ。
- 使ったあとに汚れを軽く落とす
- たまにオイルを差す
毎回洗浄や、ましてや分解整備やオーバーホールは滅多にすることはない。 それでも特に困ったことはないし、普通に使い続けられている。
エリアトラウトのリール管理は、 正直かなり楽だ。
海釣りだとこうはいかない。
番手の基準|1000〜2000番で足りる理由
番手は1000〜2000番で十分。
- エリアサイズのトラウトならパワーは足りる
- ロッドとのタックルバランスが取りやすい
- 操作時の疲れが出にくい
この範囲が適正となる。
ギア比の考え方|ハイギアを使い続けている理由
ノーマル vs ハイギアに正解はあるか?
ギア比については、ノーマル派とハイギア派で意見が分かれるが、 ここに「正解」はないと僕は思っている。
好みと慣れの要素がかなり大きい部分だと思う。
自分がハイギアを使っている一番の理由
僕はハイギアを使っているが、その一番の理由は、 海のルアー釣りでも基本的にハイギアを使ってきたからだ。
身体がその回転量に慣れている。 慣れている形が、その人にとっての基準になる。
エリアと海では、適正な巻きスピードの帯域はまったく違う。
- エリア:かなり遅いスピード帯
- 海:比較的速いスピード帯
それでも、ハイギアでその使い分けはできる。 慣れればスローリトリーブも問題なくできるし、 実際に意図した通り魚は釣れている。
ハイギア=速巻き専用、ではない。と僕は思っている。
巻きスピードの基準は釣り場ごとに変わる
大事なのは、ギア比そのものよりも、 「自分がどのスピードを基準にしているか」だと思っている。
初めて買う場合はどちらを選ぶべきか?
とても迷うポイントだと思うけど、これはもう勘で選ぶしかない。
ただ、どのギアを選んでも、慣れればそれがその人の基準になる。
ハイギアだから釣れない、ノーマルだから釣れる、ということにはならないのでそこは安心してほしい。
スプールの選び方|シャロースプールが楽な理由
エリアトラウト用のリールを選ぶとき、 個人的にはシャロースプール(浅溝スプール)を選ぶ方が楽だと感じている。
理由は単純で、エリアという釣りの条件に、そもそも合っているからだ。
下巻きをしなくていいのが楽
通常の深溝スプールだと、 細いラインを使う場合は大体下巻きが必要になる。
シャロースプールであれば、 最初から必要なライン量だけをそのまま巻けばいい。
エリアトラウトでは、 実際に使うライン量は80mもあれば十分な場面がほとんどだ。
キャスト距離も短く、 一日釣りをしていてラインが多少短くなっても、 最後まで十分成立してしまう。
細ライン前提なら、深溝である必要がない
エリアトラウトでは、 ナイロン・PE・エステルいずれも細いラインを使うことが多い。
そうなると、 スプールにそこまで深さは必要ないと感じる。
むしろ溝が深いと、
- 無駄にラインを消費することになる
- その対策で下巻きが必須になる
といったデメリットの方が目立つ。
ナイロン使用時は、特に「無駄」が減る
ナイロンラインは、 ラインの中でも巻き替え回数が多くなる。
特性として劣化が早いためだ。
そのとき、 深溝スプールに巻いていると、 使わないまま劣化して捨てる部分が増えてしまう。
シャロースプールなら、
- 必要な分だけ巻きやすい
- ラインの無駄が出にくい
といったメリットがあり、 結果的にコスパも良くなると感じている。
シャロースプールはリールの型番末尾に「S」がついていることが多いのでそこで判断できる。
例:C2000S/LT1000S 等
価格帯の基準|1万円以内で十分という僕の結論
高いリールほど釣れる、というわけではない
高いリールの方がいい、というのは事実だと思う。 巻き心地も耐久性も、確実に上がる。
ただ、それで魚がたくさん釣れるようになるかというと、 そう単純ではない。
実際に使っているリールの話
自分が使っているのは、中古で1万円で買ったの2021年モデルのリールや、 友人に譲ってもらった2016年モデルのリールが中心だ。
それでもエリアトラウトでは、特に困っていない。十分魚を取り込むことができている。
今なら新品1万円以内でも十分
今の最新モデルなら、 新品1万円以内でも十分な性能のものがたくさんある
リールより影響が大きい道具がある

エリアトラウトでの道具による釣り心地の変化の大きさで言うと、
- ルアー > ライン > ロッド > リール
この順番だと感じている。
リールを替えるより、 ロッドを替えたほうが釣り心地は変わるし、 ラインの種類を替えたほうが、もっと変わる。
ルアーを変えれば釣り自体が大きく変わる。
リールは最低限釣りが成立するならOKだ。
同じ予算があるなら、どこに使うか
同じ予算があるなら、 自分は高いリールを1台買うより、ルアーを増やす方を選ぶ。
その方が釣りの楽しみが広がるし、 結果的に遊びの幅が増える。釣果にもつながると考えている。
それでも「いいリール」が欲しくなる気持ち
高い方がいいのは事実
正直に言えば、 極上の巻き心地は僕もいつかは体感してみたい。
高いリールの方がいい、というのは確実に真理だ。
「欲しい」と「必要」を分けて考える
ただ今のところ、自分は困っていない。 だから「今すぐ必要」ではないだけ。
欲しい気持ちは否定しないけど、 必要性とは切り分けて考えている。
高めのリールを選ぶ意味が出るケース
海と淡水を兼用する場合
もし高めの1000〜2000番クラスのリールを選ぶとしたら、 それは海釣りも視野に入る場合だと思う。
- アジング
- メバリング
- 小型ルアーを使う釣り
このあたりをやるなら、兼用できるメリットは大きい。
海釣り視点でのリール耐久の現実
海釣りでは、防水性や耐久性は確実に効いてくる。
自分の中では、 1万円以下のリールは海では消耗品という認識だ。
気をつけて使っていても、 巻き心地はだんだん悪くなり、 内部が錆びてしまうことが経験上多かった。
基準として挙げるならこのあたり|実際に使って納得感があったリール
ここまでリールの考え方を整理してきたうえで、 「じゃあ具体的にはどんなリールを選べばいいのか?」という話になる。
結論から言うと、
ダイワとシマノのエントリークラスはやっぱり優秀だと感じている。
シマノ サハラ|リーズナブルで耐久性もある安心感
サハラは実際に4000番を所有していて、海釣りで使っている機種になる。
海で使っていても錆が出にくく、死んでいった他のリールと比べても調子が良い。
巻きのなめらかさも長く維持されている印象だ。
エリアトラウト限定なら更に長く楽しめると思う。
正直なところ、自分はリールに関してはシマノ寄りの評価をしている。
作りがしっかりしていて、「隙が少ない」感覚があるからだ。
エリアトラウトで使う場合は、1000〜2000番クラスを選べばOK。ハイギアかノーマルかは好みで。
ナイロンやPE、エステルまで、どのラインでも「とりあえず成立させる基準」としてはかなり安心感がある。価格帯もかなりお手頃だ。
ダイワ レガリス|使用感重視ならコスパはかなり高い
レガリスは、エリアトラウト用途として見ると評価の高いリールだと思う。 軽さ、巻き感、価格のバランスがよく、入門〜中級まで幅広く使われている。
一方で、海で下位機種(レブロス)を使った経験では、 錆が出やすかった記憶があり、耐久性の面では少し差を感じた。
ただしこれは海水での使用前提の話であって、 エリアトラウトのような淡水環境で使う分には、 大きな問題になる場面はほとんどないと思っている。
「エリア専用」「コスパ重視」でいくなら、 レガリスは十二分に使いやすいリールだ。
大事なのは「どれが最強か」より「迷わず止まれるか」
ここで挙げたリールは、 「これが最強」ということではない。
そうではなく、
- ドラグがちゃんと効く
- 巻きの違和感が出にくい
- ラインを替えても大きく破綻しない
こうした釣りを成立させるための土台として、 安心して使えるという意味で挙げさせてもらっている。
リール選びも、突き詰めれば好みの世界になる。 だからこそ最初は、 「これでいい」と思える基準を一つ持っておくと、 釣りそのものに集中しやすくなると思っている。
まとめ|リールは「基準があれば迷わない」

エリアトラウトでは、リールに多くを求めなくていい。
- 1000〜2000番
- 1万円以内で十分成立する
- ギア比は慣れている形を基準にする
- スプールはシャローが楽
- ノーマル ハイギアどちらでも慣れていけば魚は釣れる
高いリールを僕も買えるものなら買ってみたい。
それでも、 リールは釣果を作る道具ではなく、釣りを成立させる箱みたいに考えている。
釣りに必須なギアだけど、エリアだと重要度は3〜4番手になる感覚だ。
これも人によって感覚は変わるけど、あくまで僕の場合。
素人だけど、検証して道具は選ぶ。
