冬の車中泊は「暖房」より「下と横」を塞げば成立する
「車中泊は寒い」。
この前提は、かなり強く刷り込まれている。
実際、何も考えずに寝袋だけで寝ようとすれば寒い。
だがそれは、車中泊そのものが寒いのではなく、
寒さの処理を間違えているだけだと感じている。
今回は、実際に冬の車中泊で「寒くならなかった」理由を、
精神論や根性論ではなく、
構造として分解して整理していく。
結論を急がず、
なぜ寒くならなかったのかを、順番に解剖する。
今回の車中泊条件
まず最初に、今回の条件をはっきり固定しておく。
この条件を外れれば、答えは簡単に変わる。
- 車種:デリカD5(7人乗り)
- 季節:冬(12月中旬)
- 気温:10〜16℃
- 場所:関東平地
- 泊数:一泊二日
- 暖房器具:使用なし
過酷な条件ではないが、
油断すると「寒かった」と感じやすいラインではある。
寒さは「上」から来ない
寒さの正体
車中泊で寒いと聞くと、
「寝袋が足りない」と考えがちだ。
だが実際には、
寝袋を分厚くしても解決しない寒さがある。
体温を奪う主な原因は、
上からではなく、下と横だ。
寒さの侵入ルートは3つしかない
- 下(地面・シート)
- 横(風・空間)
- 上(空気・体表)
この順番を間違えると、
どれだけ装備を足しても寒さは消えない。
理由①「下」を遮断した(マット)

寝袋だけでは寒さは止められない
マットなしの車中泊がつらい理由は単純だ。
体温が、そのまま下に逃げていく。
どれだけ良い寝袋でも、
下から冷やされ続ければ保温力は発揮されない。
インフレータブルマットが効いた理由
今回効いていたのは、次の3点だ。
- シートの段差を吸収できた
- 冷気を物理的に遮断できた
- 体圧が分散され、血流が阻害されにくかった
マットは「快適装備」ではなく、
成立装備だと実感している。
理由②「横」を塞いだ(車というシェルター)

テントより車が有利な理由
車は、想像以上に優秀なシェルターだ。
- 密閉性が高い
- 風をほぼ完全に遮断できる
- 空間が小さく、暖まりやすい
この「横」が塞がれるだけで、
体感温度は大きく変わる。
完全フラットじゃなくても成立した理由
デリカD5は、完全なフラットにはならない。
だが、それは問題にならなかった。
段差はマットで処理し、
空間は車で処理する。
役割を分けたことで、
無理なく成立した。
理由③「上」は寝袋と服装で十分だった
寝袋は「最強」である必要はない

使っていた寝袋は、
極寒用の最強モデルではない。
メーカー表記−2℃は、
「使えるライン」であって、
常に快適という意味ではない。
だが今回の条件では、
十分だった。
服装で微調整できる余地
寝袋だけで完結させず、
服装で微調整できる余地を残していた。
- 着込みすぎない
- 暑くなったら脱げる
これも「寒くならなかった」要因の一つだ。
暖房を使わなかった理由
暖房が不要だった条件
- 気温が10℃以上あった
- 車の密閉性が高かった
- マットと寝袋が機能していた
この条件が揃っていれば、
暖房は必須ではない。
もし寒かったらどうしていたか
無理をする選択肢は取らない。
- 電気毛布を使う
- エンジンをかける
- 撤退する
「寒さに耐える」のではなく、
判断を変える前提で考えている。
「寒くならなかった」は再現できるか?
成立する条件
- 気温が極端に低くない
- 車というシェルターがある
- マットを使っている
- 最低限の寝袋がある
成立しない条件
- 氷点下が常態化する環境
- 強風
- マットなし
- 登山用の軽装備
万能ではない。
だからこそ、再現性がある。
この構造はキャンプでも防災でも同じ
キャンプでの応用

車中泊でも、
シェルター泊でも、
考え方は同じだ。
防災での置き換え

停電時や自宅避難でも、
床で直接寝ない判断は重要になる。
下と横をどう処理するか。
これは防災でも共通する。
まとめ|車中泊が寒いかどうかは「組み方」で決まる

- 寒さは精神論ではない
- 下・横・上の順で処理する
- 暖房は最後の手段
- 条件が変われば判断も変える
我慢は一つもなかった。
残ったのは、快適さだけだった。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
