QUICK CAMP 車中泊マット レビュー|5,000円台で「ちゃんと眠れる」を成立させた理由

車中泊やキャンプで「眠れなかった」経験があると、
原因は寝袋や寒さだと思いがちになる。

でも実際には、
あとから振り返ってみると、
一番効いていたのはマットだったというケースが多い。

地面や車内の段差、
硬さや凹凸をどう処理するか。

ここが決まらないまま寝袋だけを良くしても、
「なんとなく疲れが残る夜」になりやすい。

このレビューでは、
僕が実際に使い続けている
QUICK CAMPのインフレータブルマットについて、
車中泊・冬キャンプ・シェルター泊という環境での体感を整理していく。

最強のマットを探す話ではない。

「これがあれば成立する」ラインがどこにあったのか。
その判断材料として読んでもらえたらと思う。

目次

このレビューの前提

まず最初に、このQUICK CAMPマットをどんな環境で使ってきたのかを整理しておく。

マットの評価は、
「どこで・どう使ったか」によって大きく変わる。

ここを曖昧にしたまま読むと、
評価がズレたまま伝わってしまうため、
前提条件は先に固定しておく。

使用シーン

  • 車中泊(デリカD5)
  • 冬キャンプ(関東平地・気温10〜16℃)
  • TCシェルター泊

いずれも、
地面や車内の段差・硬さがそのまま影響する環境だ。

使用期間と頻度

このマットは、
一度きりの使用ではなく、
複数回・継続的に使っている。

設営や撤収、
寝心地の変化についても、
「初回の印象」ではなく、
使い慣れた状態での評価になる。

比較対象

  • 銀マット(クローズドセルマット)
  • マットなしでの車中泊

「このマットがあった場合」と、
「なかった場合」を実際に体験したうえでの比較だ。

この記事では、
この条件だから成立したという前提のもとで、
QUICK CAMPのインフレータブルマットを評価していく。

QUICK CAMPマットの基本情報と立ち位置

QUICK CAMPマットを車内に広げている様子

まずは、僕が使っているQUICK CAMPのマットについて、
メーカー仕様と位置づけを整理しておく。

種類

インフレータブルマット(自動膨張タイプ)。
バルブを開けることで内部に空気が入り、自然に膨らむ構造になっている。

価格帯

実売価格はおおよそ5,000円前後。
キャンプ用マットとしては、エントリー〜中間帯に位置する価格帯。

想定用途

車中泊やオートキャンプなど、
車移動を前提とした使用シーンを想定したモデル。

厚み・サイズ感

インフレータブルマットとして十分な厚みがあり、
車内の段差や地面の凹凸を吸収することを目的とした設計。

完全な軽量・コンパクト志向ではなく、
寝る環境をフラットに近づけることを優先したサイズ感になっている。

UL・登山用途ではない点

収納サイズや重量は、
バックパック登山やUL(ウルトラライト)用途を前提にしたものではない。

あくまで「持ち運びやすさ」よりも、
「寝る環境を整えること」を重視したマットとして位置づけられる。

正直、このマットがないと無理だった理由

結論から言うと、
このマットがなければ、今の車中泊スタイルは成立していない。

「あったら快適」というレベルではなく、
ない状態では眠れなかったというのが正直な実感だ。

デリカD5は完全フラットじゃない問題

デリカD5は、シートアレンジを工夫しても
床が完全にフラットになる車ではない。

2列目と3列目のつなぎ目、
7人乗り特有の中央通路部分、
シートの角度差によるわずかな段差。

見た目では「そこまで気にならなそう」に見えても、
横になると、これらの凹凸は確実に身体に伝わってくる。

段差・隙間・硬さがどう変わったか

インフレータブルマットを敷くことで、
これらの段差や隙間は、ほぼ意識しなくていいレベルまで吸収された。

完全に平らになるわけではないが、
身体に当たる「角」や「硬さ」が消える感覚に近い。

特に効果を感じたのは、

  • 腰や背中に局所的な圧がかからなくなった
  • 寝返りを打ったときに違和感が出にくくなった
  • 朝起きたときの身体の疲れ方がまったく違った

段差そのものを消すというより、
身体に伝わるストレスを分散してくれる感覚だ。

「寝袋だけでは解決しなかった」話

最初は、寝袋を良いものにすれば何とかなると思っていた。

実際、寝袋の保温力は十分だったが、
下から来る硬さや段差は、寝袋ではどうにもならなかった。

どれだけ暖かい寝袋でも、
床やシートの凹凸はそのまま身体に伝わる。

結果として、

  • 眠りが浅くなる
  • 何度も体勢を変える
  • 朝まで熟睡できない

という状態になりやすかった。

マットを敷いたことで初めて、
寝袋の性能がちゃんと活きる環境が整った、という感覚がある。

この経験から、
車中泊ではマットは快適装備ではなく、必須装備だと考えるようになった。

実際の寝心地はどうだったか

QUICK CAMPのインフレータブルマットを車に設置した写真

マットの評価は、横になった瞬間よりも、
翌朝どうだったかで決まると思っている。

ここではスペックや数値ではなく、
実際に寝て、起きて、身体がどうだったかを基準に整理する。

段差吸収の体感

一番大きく違いを感じたのは、
シートのつなぎ目や中央部分の段差が「気にならなくなる」点だった。

完全に平らになるわけではないが、
身体に直接当たる角や硬さが消える。

横になったときに、
「ここが出っ張っている」という意識がなくなるだけで、
寝るまでの時間が明らかに短くなった。

硬すぎない・沈みすぎないバランス

このマットは、ふわふわ沈み込むタイプではない。

かといって、
床の硬さをそのまま感じるほど薄くもない。

身体を面で支えてくれる感覚があり、
体重が一箇所に集中しにくい。

特に腰まわりは、
沈みすぎないことで姿勢が崩れにくく、
長時間横になっていても違和感が出にくかった。

寝返り・腰・肩への影響

寝返りは自然に打てる。

エアマットのように揺れたり、
動いたときにバランスを取り直す必要はなかった。

肩や腰に一点だけ圧がかかる感じもなく、
夜中に身体のどこかが気になって目が覚めることはなかった。

このあたりは、
「厚み」よりも「反発と復元力」のバランスが効いていると感じている。

「朝どうだったか」

朝起きたときに感じたのは、
疲れが残っていないという点だった。

腰が重い、背中が痛い、
そういった違和感は特になく、
普通に家で寝た翌朝に近い感覚だった。

車中泊でここまで違和感がない状態で起きられるなら、
このマットは十分役割を果たしていると感じている。

設営・撤収は楽か?(自動膨張のリアル)

インフレータブルマットで気になるのが、
「本当に簡単に使えるのか」という点だと思う。

ここでは、実際に使ってきた中で感じた、
設営から撤収までの流れをそのまま整理する。

空気の入り方(放置でOKか)

QUICK CAMPのインフレータブルマットのバルブ部分の写真

結論から言うと、
放置である程度までは問題なく膨らむ

バルブを開けて床に置いておくだけで、
中のウレタンが戻る力で空気が入っていく。

ポンプや口で空気を入れる必要はなく、
「とりあえず開けておく」だけで使い始められる。

膨らみきるまでの時間感覚

完全に膨らみきるまでには、
10分〜15分程度は見ておいたほうがいい。

ただし、その間ずっと待つ必要はなく、
設営の合間に放置しておけば十分だった。

到着して最初にバルブを開けておく、
それだけで使う頃には問題ない状態になる。

空気調整のしやすさ

バルブ下の電源マークの写真
バルブ下の電源マークをポンピングすると空気が早く入る

自動膨張だけでも使えるが、
好みに応じて微調整はしやすい。

少し硬さが足りないと感じた場合は、
本体バルブ下をポンピングするだけで調整できる。

逆に硬すぎると感じたら、
バルブを少し緩めて空気を抜けばいい。

「一発で決める」必要がなく、
寝転びながら調整できるのは楽だった。

撤収時の手間・コツ

QUICK CAMPインフレータブルマットを丸めて撤収作業をしている様子

撤収は、正直に言えば
設営よりは少し手間がかかる

空気を抜きながら丸めていく必要があり、
最初は少し嵩張る印象がある。

ただ、コツはシンプルで、
一度端からしっかり空気を抜いて、
そのまま押さえながら巻いていけば問題ない。

細かい畳み方を意識しなくても、
収納袋には無理なく収まる。

慣れてしまえば、
特別に面倒だと感じることはなかった。

収納サイズ・積載との相性

インフレータブルマットを検討するとき、
どうしても避けて通れないのが「嵩張り問題」だ。

ここでは、実際に使って感じた収納性と積載の現実を整理する。

嵩張るのは事実

まず正直に言うと、
このマットはコンパクトではない。

ウレタンが入っている分、
収納袋に入れてもそれなりの体積になる。

バックパックに入れて持ち運ぶことを前提にすると、
明らかに大きく、場所を取る。

「とにかく小さくしたい」という期待には応えない。

車移動なら問題ない理由

一方で、車移動が前提であれば、
この嵩張りはほとんど問題にならなかった。

トランクやラゲッジにそのまま積めばよく、
パッキングに神経を使う必要もない。

設営・撤収のしやすさや寝心地を考えると、
体積とのトレードオフは十分に成立していると感じる。

家族分積んだときの現実

QUICK CAMPを車に積んだ時の写真

家族分を積むと、
当然それなりのスペースは使う。

ただし、
テント・寝袋・クーラーボックスなどと比べると、
特別に邪魔になる存在ではなかった。

「マットだけで積載が破綻する」という印象はなく、
家族キャンプや車中泊の範囲なら現実的なサイズ感だ。

「軽量志向の人は向かない」

このマットは、
軽さ・小ささを最優先する人には向かない。

UL(ウルトラライト)志向の登山や、
徒歩移動が前提のキャンプでは、
別の選択肢を考えたほうがいい。

逆に、
車移動を前提に「確実に眠れる環境」を作りたい人にとっては、
このサイズ感は十分に許容範囲だ。

収納性は万能ではない。
だが、用途を間違えなければ、大きな欠点にもならない。

価格5,000円は安いのか?高いのか?

マット選びでは「値段=性能」という誤解が起きやすいが、
実際には価格によって役割や成立ラインが変わる。
ここでは、代表的な価格帯を比較しながら、
このマットがどこに位置しているのかを整理する。

2,000円台マットとの決定的な違い

2,000円台のマットは「とにかく安い」という点では魅力だが、
厚みや段差処理能力が足りないケースが多い。
その結果、

  • 床やシートの硬さがそのまま伝わる
  • 腰や背中に圧が集中する
  • 寝袋の性能が活かしにくい

この価格帯は、軽量志向や超短時間の仮眠なら成立するが、
快適な睡眠や段差処理を目的にすると役不足になりやすい。

1万円クラスとの差はどこか

一方で、1万円を超えるマットは、素材や構造が上位にあり、
軽量化・耐久性・断熱性能などが向上する傾向にある。

  • 収納サイズが小さくなりやすい
  • 断熱性能(R値)が高いモデルも多い
  • 耐久性・リペア性が優れる場合がある

ただし、これらのメリットは必ずしも全員に必要とは限らない。
車移動が前提で、段差処理と睡眠の成立が最優先であれば、
この価格帯の恩恵を活かしきれないケースもある。

「最低限を超えている」という評価

5,000円前後のインフレータブルマットは、
「最低限の段差処理と睡眠成立ライン」をしっかり超えている。

  • 段差吸収の厚みが確保できる
  • 沈みすぎず硬すぎないバランスが取れている
  • 収納・設営に実用的な範囲で収まる

これは「高級モデル」と同じ土俵ではなく、
まず失敗しないことを基準にした価格帯だと整理できる。
「5,000円だから安い」でも
「5,000円だから簡易版」でもなく、
失敗しにくいラインとして成立しているのが特徴だ。

どんな人に向いているか/向いていないか

このマットは、すべてのキャンプスタイルに万能というわけではない。
ただし、条件が合えば非常に満足度の高い選択になる。
ここでは、実際の使用感を踏まえて、向いている人・向いていない人を整理する。

向いている人

  • 車中泊・オートキャンプ中心の人
    収納サイズよりも寝心地と段差処理を優先できる環境では、このマットの良さがそのまま活きる。
  • 「まずちゃんと眠りたい」人
    寝袋や布団の性能を活かすために、下からの違和感を確実に消したい人に向いている。
  • 高級志向ではないが、妥協したくない人
    必要十分な性能をしっかり備えつつ、価格は抑えたい。そんなバランス重視の人に合う。

向いていない人

  • バックパック登山がメインの人
    収納サイズと重量を最優先する用途では、明らかにオーバースペックになりやすい。
  • UL(ウルトラライト)装備最優先の人
    軽さ・最小サイズを突き詰めるスタイルとは方向性が異なる。
  • 空気系マットが苦手な人
    自動膨張とはいえ、空気量の調整や感触が合わない人も一定数いる。

このマットは「誰にでも最適」ではない。
だが、条件が合う人にとっては、
迷わず使える、失敗しにくい選択肢になる。

キャンプ・釣り・防災での使い分け視点

マットは「キャンプ用品」という印象が強いが、
実際には使うシーンによって役割が大きく変わる装備でもある。
ここでは、キャンプ・釣り・防災、それぞれの視点で整理しておく。

キャンプ:快適性の土台

キャンプでは、マットは寝心地を左右する土台になる。
地面の凹凸や冷えを確実に遮断できるかどうかで、
寝袋や布団の性能がそのまま活きるかが決まる。

特に車中泊やオートキャンプでは、
「フラットになりきらない床」をどう処理するかが重要になる。
その意味で、マットは快適装備というより前提装備に近い存在だ。

釣り前泊:体力温存装備

釣りの前泊では、マットの役割はさらに明確になる。
目的は快適さよりも、翌朝の体力を削らないこと

段差や硬さで睡眠の質が落ちると、
釣りを始める前から疲労を抱えることになる。
マットは「よく眠るため」ではなく、
消耗しないための装備として機能する。

また冬はマット単体では防寒が厳しいため、寝袋との併用が必須となる。

防災:床で寝ないための現実解

防災視点で見ると、マットの意味はさらに変わる。
それは快適性ではなく、床から身体を切り離すこと

体育館や自宅避難など、
硬い床で寝る状況では、
マットがあるかどうかで身体への負担は大きく変わる。

防寒・クッション・衛生面のすべてに関わるため、
マットは贅沢品ではなく、
現実的な生活維持装備として考えるべきものだ。

このように、マットは用途ごとに役割が変わる。
どれか一つの基準で判断するのではなく、
自分が使う場面に置き換えて考えることが大切になる。

まとめ|QUICK CAMPマットは「基準点」として優秀

このマットは、最強スペックを狙ったモデルではない。
軽さや収納性、素材の先進性で突出しているわけでもない。

ただし、
「これでちゃんと寝れるか?」という一番重要な部分で失敗しにくい
その点において、非常にバランスが取れている。

5,000円前後という価格で、
車中泊やオートキャンプにおける「寝れない問題」を確実に解消できる。
段差・硬さ・隙間といった現実的な課題に、きちんと効く。

最上位モデルを探す前に、
まず基準として置いておけるマット。
マット選びで迷っている人にとって、
判断の出発点としてちょうどいい存在だと思う。

素人だけど、検証して道具は選ぶ。

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この記事を書いた人

SUP釣り・海釣り・管釣り・キャンプを“素人視点で検証する”アウトドアブロガーです。
安全・快適・コスパをテーマに、実際に使ったギアだけをレビューしています。

SUPでの落水、磯の夜釣りの失敗、クーラーボックスや虫対策の検証など、一次体験ベースの情報を発信中。

素人だけど、検証して道具は選ぶ。

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