災害時の水問題は「給水所がある前提」で語られることが多い。
でも現実には、
- 給水所まで行けない
- 行っても長蛇の列
- そもそも給水が始まらない
という状況も普通に起こる。
ここでは「給水所が使えないとき、水はどこから取れるのか?」を、防災×生活者目線で現実的に整理していく。
まず結論|水は“ゼロか百か”ではない
災害時の水は、
- そのまま飲める水
- 浄水すれば飲める水
- 飲めないが生活用に使える水
の3段階で考えるのが現実的。
すべてを「飲み水」として考えようとすると破綻する。
自宅で確保できる水源
電気温水器・給湯タンク
戸建てもマンションも、最初に確認すべき水源。
タンク内には100〜300L以上の水が残っているケースが多く、停電直後なら高確率で使用可能。
これは
- 飲料(煮沸 or 浄水前提)
- 調理用
- 手洗い
- 歯磨き
すべてに使える生命線。
トイレのタンク
飲料には不向きだが、
- 排泄処理
- 掃除
には十分使える。
断水時にトイレへ直接水を流すための“初動用の水”として非常に重要。
洗濯機のホース・浴槽の残り水
これも最初の数日を乗り切るための生活用水として非常に貴重。
飲料には向かないが、
- 手洗い
- 簡易洗浄
- トイレ流し
には問題なく使える。
屋外で確保できる水源
雨水
現実的で安全度が高い水源。
直接口にする場合は、必ず
- 一度容器に溜める
- ゴミを沈殿させる
- 浄水器 or 煮沸
という工程を挟むのが基本。
生活用水としては“ほぼ無条件で使える優良水源”。
川・沢・渓流
比較的上流で、
- 人の生活排水が入っていない
- 工場・農薬エリアが上流にない
という条件なら、浄水器前提で実用ライン。
ただし、
- 濁りが強い
- 腐敗臭がある
- 泡立つ
こういった場合は避けた方が無難。
用水路・池・貯水施設
見た目がきれいでも、
- 農薬
- 油
- 生活排水
が混入している可能性が高い。
飲料としては基本的にNGゾーン。
どうしても使う場合は、
- 濾過
- 浄水
- 煮沸
の三段階処理が前提。
やめておいた方がいい水源

以下は“浄水器があっても避けたい水”。
- ドブ寄りの水
- 油膜が張っている水
- 異臭のある水
- 化学物質の流入が疑われる水
これらは「細菌」だけでなく「化学汚染」のリスクが高く、家庭用浄水器の処理能力を超える。
浄水器がある場合とない場合の決定的な違い

浄水器があると、
- 雨水
- 川水
- 貯水タンク水
が「飲める水」に変わる可能性が一気に広がる。
逆に浄水器がない場合、飲める水は
- 備蓄水
- 給水所
にほぼ限定される。
つまり、浄水器は
「水源の数そのものを増やす装備」だという位置づけになる。
現実的な優先順位まとめ
優先順位は次の順番が現実的。
- ① 自宅の給湯・タンク水
- ② 雨水
- ③ 上流の川・沢
- ④ 貯水施設
- ⑤ 用水路(最終手段)
ドブ寄りの水・異臭水は最後まで避ける。
この話が最後に行き着く場所

結局のところ、
- 水をどこから持ってくるか
- どう処理するか
- どこまでを飲料に回すか
を“事前に決めておく人”だけが、災害時に水で詰まらずに済む。
給水所は「来たらラッキー」くらいの位置づけでちょうどいい。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
