防災の話になると「水は1人1日3リットル」みたいな数字がよく出てくる。
でもこれはあくまで“生きるだけの最低ライン”の話だ。
実際の生活では、水は「飲む」だけで終わらない。
・飲む
・食べる
・手を洗う
・歯を磨く
・トイレの処理に使う
ここまで含めて初めて「現実の水」になる。
この記事ではこの生活水をすべて含めて、
1人・2人・3人家族で、断水したら何日耐えられるのかを数値でシミュレーションしていく。
まず基準になる「1人1日のリアルな生活用水」
まずは1人あたりの現実的な消費量から整理する。
- 飲料水:2L
- 調理用水:1L
- 手洗い・洗顔:1L
- 歯磨き:0.5L
- トイレ処理(凝固型でも手洗い含む):1L前後
合計すると、
1人あたり1日:約5.5〜6.5L
かなり切り詰めても、このあたりが現実ラインになる。
家族人数ごとの「1日あたりの水使用量」
1人暮らし
約6L/日
夫婦2人
約12L/日
大人2人+子ども1人(3人家族)
約16〜18L/日
ここまでは「最低限回す」ための水量だ。
洗濯・シャワー・食器の本洗いなどは完全に切り捨てた前提になる。
よくある「備蓄水」の現実日数
一般家庭でよくある備蓄は、
・2Lペットボトル×6本=12L
・2L×12本=24L
このあたりが多い。
12Lの場合
- 1人:2日
- 2人:1日
- 3人:半日〜1日未満
24Lの場合
- 1人:4日
- 2人:2日
- 3人:1.2日程度
数字で見るとかなりシビアだ。
「意外と余裕ないな…」と感じる人の方が多いはずだ。
ここで浄水器がある場合の「耐久日数」が変わる

ここで状況が一気に変わるのが、携帯浄水器があるケースだ。
重要なのは、
「飲料水だけが無限化する」のか、
「生活水まで拡張できるか」で、耐久日数がまったく変わるという点だ。
浄水器で「飲料水(2L/人)」だけ確保できる場合
1人1日6L → そのうち2Lが浄水で補える。
つまり、備蓄水の消費は「実質4L/日」に減る。
- 1人:24Lあれば 6日
- 2人:24Lあれば 3日
- 3人:24Lあれば 約2日
ここでもう“1.5倍〜2倍”は伸びる。
浄水器で「生活水まで広く使える」場合

川・池・貯水槽・雨水などが現実的に使えると、
備蓄水はほぼ「初動の数日を安全に越えるためのバッファ」に変わる。
この場合の耐久はほぼ「浄水器+衛生管理次第」になる。
日数の上限は、
水源が維持される限り“理論上は無限”になる。
トイレと水の関係も、ここで完全に接続される

断水時に一番トラブルになるのは、実は「飲み水」よりも「トイレ」だ。
流せない・逆流する・下水が詰まる。
ここで非常用トイレがあると、
・排水に水を使わない
・手洗い分だけ水を回す
という構造に切り替えられる。
つまり、
非常用トイレ × 浄水器 × 備蓄水
この3つが揃った瞬間に、
「水の消費構造そのものが災害用に変形する」ことになる。
電源・冷蔵との接続点もここにある

ここで電源と冷蔵がつながってくる。
・電動浄水器を動かせる
・食材を傷ませず保存できる
この2つが成立すると、
「水はある」「食べ物も守れる」
という状態になる。
これは単なるサバイバルではなく、
“生活が崩壊しないライン”に入る。
結論|水は「量」より「回し方」で耐久日数が決まる

ここまでの数字をまとめると、こうなる。
- 備蓄水だけ:1〜3日で尽きる
- 浄水器あり:3〜6日以上に伸びる
- 生活水まで浄水拡張:日数の上限は水源次第
つまり、防災において水は、
「何リットル持っているか」よりも
「水をどう循環させられるか」で生死と快適さが決まる。
トイレ・電源・冷蔵・浄水。
これまで書いてきた装備はすべて、この水の回路に直結している。
防災は単品装備ではなく、
「水を中心にした生活システム」として考えた方が、現実に強い。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
