小型ソーラーパネルは、防災視点で見ると「最後の希望」みたいな存在に見える。
実際、僕もそう思って28Wクラスの折りたたみソーラーを用意した。
けれど、実際に使ってみると、理想と現実のあいだにはかなりハッキリした差があった。
これは、カタログスペックの話ではなく、晴れた日に実際に使って感じた“体感ベースの話”として書いている。
■ 28Wソーラーは「発電している感覚」がかなり薄い
まず正直な感想として、
28Wソーラーは、思っていたよりもかなり発電量が少ない。
晴天の直射日光に向けて設置しても、「お、今ちゃんと電気が生まれてるな」という手応えは弱い。
数字としては発電しているのだろうけれど、体感としてはとにかくゆっくりだ。
特に印象に残ったのが、スマホの充電だった。
いちおう充電は進む。
けれど、
「これ、本当に今ソーラーで充電されてるよな?」と何度も画面を確認してしまうレベルの進み方だった。
急速充電の感覚とは、まったく別世界にある。
■ 正直、スマホ1台でも「かなり時間がかかる」

28Wと聞くと、それなりにパワーがありそうに聞こえる。
けれど実際には、
・パネルの角度
・太陽の高さ
・気温
・空の霞み
こういった要素が少しズレるだけで、発電量はすぐに落ちる。
結果として、
スマホ1台の充電ですら、「早く終わる」という感覚にはならなかった。
「置いておけば、いつの間にか少し増えている」くらいの距離感だ。
これで扇風機や照明、ましてやポータブル電源の回復まで期待するのは、かなり厳しいというのが正直な感触だった。
■ 28Wは“メイン電源”にはならない。でも意味がゼロではない

ここで大事なのは、
28Wソーラーは「まったく役に立たない」わけではない、という点だ。
役割としてはかなり割り切れる。
・スマホのバッテリーを少しでも延命する
・通信を完全に断たない
・情報を受け取り続ける
この用途に限定すれば、28Wはきちんと意味を持つ。
ただし、あくまでこれは「本当に困ったときに、少しでも電気をつなぐための保険」という立ち位置になる。
冷やす、暖める、保存する。
このレベルの電力を担う装備ではない。
■ 防災目線での“実用ライン”は100Wからだと感じた

28Wを実際に使ってみて、はっきりと見えたラインがある。
ソーラーパネルは、100Wくらいからようやく「実用」と言える領域に入る。
28Wはあくまで「通信維持専用」。
100Wクラスになると、
・ポータブル電源への補充
・小型冷蔵庫の補助
・夜に使う分の電力の“下支え”
こういった役割が、ようやく視野に入ってくる。
さらに本気で災害対策として組むなら、
200W以上あって、ようやく「ちゃんと電源の一部として計算できる」
このくらいが、今の自分の体感だ。
■ 28Wソーラーの正しい期待値

ここまでをまとめると、28Wソーラーに対して持つべき期待値は、とてもシンプルになる。
・スマホは充電できるが、かなりゆっくり
・扇風機や家電は基本的に無理
・ポータブル電源の回復源としては力不足
・「通信を絶やさないための最後の一枚」にはなる
これ以上でも、これ以下でもない。
■ 僕が28Wを「バックアップの末端」に置いている理由

今の自分の電源構成の中で、28Wソーラーは主役ではない。
完全に、
・車が使えない
・ポータブル電源が空
・それでもスマホだけは生かしたい
この「最悪の最悪」を想定した位置に置いている。
だからこそ、28Wに過度な理想は持っていない。
ただ、何もないよりは確実にマシだ。
この差は、停電が長引いたときほど効いてくる。
■ 結論:28Wソーラーは“希望”にはなるが、“電源”にはなりきれない

28Wソーラーは、発電している。
でもそれは、「生活を支える電源」というより、
「完全に途切れないための、細い命綱」に近い。
だからこそ、
・通信だけを守る用途で割り切るのか
・100W〜200Wクラスを本軸に組み直すのか
ここを最初に決めたほうがいい。
小型ソーラーは、夢を見すぎなければ、きちんと役割を果たす。
ただし、夢を見てはいけない。
28Wは「非常時の最後の一手」であって、「生活電源の代役」ではない。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。