28Wクラスの小型ソーラーパネルは、スペック表だけを見ると「それなりに使えそう」に見える。
だけど実際の非常時やアウトドアの現場では、“何に繋ぐか”で評価が真逆になる。
この記事は、[BigBlue 28W]を実際に使ってきた体感ベースで、「後悔しない接続先」と「地雷になる接続先」をはっきり整理する用途最適化レビューだ。
結論から先に言う。 28Wソーラーは“万能電源”ではない。
「最低限の命綱」か「気休め」かは、接続先で決まる。
スマホ直結|最も現実的で、唯一ストレスが少ない
28Wソーラーで一番楽なのがスマホ直結だ。
条件が良ければ、ちゃんと「増えていく」感覚がある。
ただし、急速充電の感覚は一切期待しない方がいい。
1時間で数%〜10%前後。 これをどう感じるかが評価の分かれ目になる。
災害時、通信手段は最優先になる。 家族とも連絡が取れる。 情報も拾える。
この用途だけは、28Wでも十分すぎるほど成立する。
逆に言えば、「スマホ用の生命線として割り切る」なら、28Wはちゃんと仕事をする。
モバイルバッテリー|一番“無難”で、一番“誤解されやすい”

次に相性がいいのがモバイルバッテリーだ。
ソーラー → バッテリー → スマホ、という使い方は実際かなり楽になる。
ただしここで多くの人が勘違いする。 「日中でフル充電できる」と思って買うと、ほぼ確実に裏切られる。
体感ベースでは、20000mAhクラスをゼロから満タンにするのはほぼ不可能に近い。
半分まで回復すれば上出来という世界だ。
ただ、それでも意味はある。 夜にスマホを使うための“延命装置”としては成立する。
28Wは“回復”ではなく“延命”の電源だと考えた方が実態に近い。
小型ライト|安定はするが、広がりはない
USBで動く小型ライトとの相性は悪くない。 電圧的にも不安定さが少なく、発電中は安定点灯する。
ただし、ここにも罠がある。 「ライトを動かすだけで、発電の価値を使い切った気になる」点だ。
照明は確かに重要だが、28Wをここに固定してしまうと、通信と情報の優先順位が落ちる。
防災視点では、ライト専用に使うのは少しもったいない。
サブ用途。 それ以上でも、それ以下でもない。
ポータブル電源|最も“地雷”になりやすい接続先
一番期待されやすく、一番裏切られるのがポータブル電源だ。
結論から言うと、28Wでポータブル電源を“実用ラインまで回復させる”のはかなり厳しい。
100〜200Whクラスなら、丸一日当て続けてようやく数%〜十数%。
500Wh以上になると、「増えたかどうかわからない」レベルになる。
しかもここには二重のロスが入る。 ソーラー → 充電制御 → バッテリー内部変換 → 出力、という工程だ。
その結果、28Wという数字は体感的にはさらに小さくなる。
精神的な満足感はあっても、実用としては“気休め枠”からほぼ動かない。
「ソーラーでポータブル電源を回す」という発想自体が、小型クラスではそもそもズレている。
用途別 現実解まとめ

・スマホ直結 → 最優先で正解。
・モバイルバッテリー → 延命装置として現実的。
・小型ライト → 余力があれば。
・ポータブル電源 → 小型28Wでは地雷に近い。
この序列を理解しないまま買うと、「ソーラーって使えない」という誤った結論に行き着きやすい。
28Wソーラーの正体|“発電装置”ではなく“最低限の延命装置”
実測体感で言えば、28Wは「非常時に少しでも増やすための装置」ではない。 「減らさないための装置」だ。
災害で停電した。 電源はもう戻らないかもしれない。
そのとき、スマホの残量が1%ずつでも増えるという事実は、精神面でも実務面でも大きい。
逆に、 「これで電源を復活させよう」 「これで冷蔵庫を回そう」 という期待を乗せた瞬間、28Wは一気に役不足になる。
28Wソーラーは最低限の安心確保のための装置だと認識しておくと、いざという時のために持っておく価値が倍化する。
BigBlue 28Wをどう持つかの最適解

・スマホとモバイルバッテリー専用の“非常用延命電源”
・防災リュックに常設する“最後の保険”
・キャンプではサブのサブとして割り切る
この距離感で持つと、裏切られない。 逆に、メイン電源として期待すると、ほぼ確実に後悔する。
小型ソーラーは夢を乗せる道具じゃない。
現実を少しだけ支える道具だ。
そこを理解した人にとってだけ、28Wはちゃんと価値を持つ。
素人だけど、検証して最適は選ぶ。
